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米アマゾン、二次創作に対応した「Kindle Worlds」発表

2013年05月24日 07時00分更新

文● 大木信景(HEW)/アスキークラウド

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 米アマゾンの出版部門であるAmazon Publishingが22日、二次創作を公認流通させるための新たな出版システム「Kindle Worlds」を発表した。
 
 二次創作とは、既存の作品の設定やキャラクターを元にした創作物のことで、ファンフィクションとも呼ばれる。多くのファンを獲得した作品には、こうした二次創作も多いが、正規に流通させるには元の作品の著作者と権利関係の交渉をしなければならないという大きな壁が立ちはだかる。
 
 今回発表された「Kindle Worlds」の仕組みはこうだ。原著作権者との交渉はアマゾンが行ない、ライセンスを取得する。二次創作者は、アマゾンによって権利関係がクリアされた作品を元にした自分の作品を執筆、Kindleストアで出版。その売上から、アマゾンが原著作権者と二次創作の作者の双方にロイヤリティーを払う。
 
 「Kindle Worlds」による流通の対象となっているのは、今のところ小説作品のみ。そのうち1万ワードを超える作品には、売上の35%が作者に支払われ、短編(5000~1万ワード)作品については、売上の20%が支払われるという。

 なお、現時点でアマゾンが契約を結んだのは、ワーナー傘下のAlloy Entertainment。同社のテレビドラマシリーズのうち、『Gossip Girl』(ゴシップガール)、『Pretty Little Liars』(プリティ・リトル・ライアーズ)、『The Vampire Diaries』(ヴァンパイア・ダイアリー)の3作品についてアマゾンがライセンスを取得している。

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