外科手術の現場で重要度が高まっている映像技術
ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ・勝本徹社長は、「手術室をイメージングスタジオ化する。それが、当社が手掛ける事業になる」と語る。
外科手術は、開腹手術など、従来のメスを使ったものから、体にダメージが少ない低侵襲(ていしんしゅう)治療へと主流が移行している。
低侵襲治療では、外科用内視鏡で撮影した映像を利用し、それをもとに手術を行うため、患部にまで機器を到達する技術とともに、高い撮影技術や画像処理技術が求められる。
ソニー・オリンパスメディカルソリューションズの深谷孝副社長は、「画像を見て、骨と神経を見分ける、臓器と血管を見分けるというように、赤い組織同士、白い組織同士を識別できることが低侵襲治療では必要とされる。また、患部によっては、狭い空間において内視鏡をコントロールし、広い視野を確保することも求められる。そして、処置にぴったりと追従するリアルタイム性が求められる。手術において必要とされる映像すべてを、システムインテグレーションする必要があり、そこにソニーとオリンパスの強みが生きていくことになる」と語る。
解像度、色再現、視野確保とともに、立体感やリアルタイム性も求められるのが、これからの外科用医療機器ということになる。
勝本社長は、「外科手術で使用する内視鏡は、特殊な形をした装置であるが、中身はビデオカメラと同じ。ソニーが持つ映像技術と、オリンパスが持つ医療機器の事業を組み合わせることで、手術室を変えることができる。見るということを、徹底的に追求した外科イメージング機器を開発し、手術室をイメージングスタジオ化する、システムインテグレーションがこれからの重要なソリューションになる」と、深谷副社長の言葉を補足する。
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