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業界人の《ことば》から 第36回

ソニーとオリンパスが合弁会社設立、手術室も4Kに

2013年04月23日 09時00分更新

文● 大河原克行

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今回のことば

「手術室をイメージングスタジオ化する。それが、当社が手掛ける事業になる」

(ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ・勝本徹社長)

 ソニーとオリンパスは、医療事業における合弁会社「ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ株式会社」を、4月16日に設立した。

 資本金は5000万円で、ソニーが51%、オリンパスが49%をそれぞれ出資。社長にはソニー出身の勝本徹氏が、副社長にはオリンパス出身の深谷孝氏が就任する「たすき掛け人事」となった。

ソニーとオリンパスによる合弁会社が始動する

 新会社は、当面、外科医療分野に特化し、ソニーが持つセンシング、画像処理、ディスプレイなどのデジタルイメージング技術と、オリンパスが持つレンズなどの光学技術、滅菌耐性技術といった医療機器製造および開発技術を組み合わせることで、4K以上の解像度技術、3D機能などを有する新型外科用内視鏡および関連システムなどの開発、設計、製造、販売を手掛けるという。

4K以上の解像度技術や3D機能などを使った外科用の内視鏡技術などを手がける

 オリンパスが得意する消化器内視鏡分野には進出せず、また、これまでオリンパスが開発した3D外科用内視鏡や2D外科用内視鏡、HD以下の解像度の外科用内視鏡はオリンパスが担当し、新会社は新たな分野の製品を担当することになる。

 新製品を開発しても医療機器としての認可に時間を有するため、実際に新事業で売り上げが立つのは数年先の話だ。

 2020年度には、外科医療におけるイメージングソリューションマーケットが、約3300億円の市場規模になると想定しており、ソニー・オリンパスメディカルソリューションズ・勝本徹社長は、「その市場において、20%以上のマーケットシェア獲得を目指す」と意気込む。そして、「革新的な外科イメージング機器を立ち上げて、社会に貢献していきたい」と続ける。

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