最上位機のディスプレー性能は抜群! ただしiPhone 5も健闘
ビデオカメラに欠かせないのが液晶ディスプレー。撮ったその場でのプレビュー確認などは液晶ディスプレーで行なうので、フォーカスが合っているか、手ブレがひどすぎないかの確認のためにも画質は重要。
しかし、無線LANを内蔵し、ライブビュー画面もスマホで確認できる今どきのビデオカメラに液晶ディスプレーは必要なのだろうか? むしろ、撮影した映像の確認はiPhone 5でしたほうがいいのでは……ということで、液晶ディスプレーの画質をチェックした。
まず、各社のモデルの液晶ディスプレーのスペックを比較してみよう。ちなみにiPhone 5 のRetinaディスプレーは4型(73万画素)だ。
ディスプレーサイズは4型のiPhoneが最大で、ビデオカメラでは3.5型のキヤノン iVIS HF G20がそれに続く。とはいえ、他のモデルも3型なので大きさの差はあまり感じない。
画素数で言うと、iVIS HF G20が92.2万画素で一番緻密。ソニーのPJ790V(92.1万画素)がそれに続き、iPhone 5は73万画素となる。ここまでがHD解像度と言える。
そのほかのモデルは23万画素で、解像度という点では少々物足りない。花や木を接写で撮影した時など、撮影時では気付かなかった微妙なフォーカスのズレなどが、後でテレビに映したときに気になることもあるので注意だ。
液晶の色味や解像感はソニーとキヤノンがGood
色味の正確さはiPhone 5が優秀
画質についても各モデルで違いがあった。ソニーのPJ790Vはサイズや解像度こそキヤノンにやや及ばないが、色味がくっきりとしていて見やすい。コントラスト感も比較的高く、黒の潰れや白飛びの確認もしやすかった。
キヤノンのHF G20はさすがの解像感でフォーカス確認などはしやすいが、カラーバランスがやや青に寄る傾向があり、実物よりもほんのわずかだが色温度が高めの映像になる点が気になった。
iPhone 5は解像感も十分だし、色味はややあっさりとしているものの、カラーバランスはほぼ適正。ある意味、モニターとしての映像確認はiPhone 5が一番しやすい。
ただし、リアル=きれいではない。特に女性を映した場合、正直にその姿を映し出す鏡のようなディスプレーが被写体にとって好ましい映像とは限らない。そのあたりのさじ加減はソニーやキヤノンの方が一枚上手という印象だ。料理などを撮影してもビデオカメラの方が美味しそうに見える。
23万画素の液晶ディスプレーは、各社ともに画質傾向の違いはあるが、解像感はやや不足。また、全体に明るめの画質傾向になっていて、コントラストの幅が狭い。白飛びや黒潰れの確認はちょっと厳しいのも気になった。
そして、iPhone 5は当然として、ビデオカメラも全機種タッチパネルディスプレーを採用。その操作感については、やはりiPhone 5が一番だ。
タッチやスライド操作のスムーズさなどはさすがなもの。HDビデオカメラの場合もずいぶん操作性はよくなっているが、iPhone 5と比較すると、ちょっと強めに画面を押すような感じで操作のダイレクト感などに差を感じた。これは最新スマホの独壇場と言える部分でもあるので仕方ないところだろう。
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