プロ機に迫る高性能モデル
キヤノン「iVIS HF G20」
キヤノンは高画質仕様の「iVIS HF G20」(予想実売価格11万円前後)と、Wi-Fi搭載のスタンダードモデル「iVIS HF R42」(同5万5000円前後)の2モデルを2月下旬に投入する(関連記事)。
iVIS HF G20は、前モデルと同じく、業務用HDカメラと同じ「HD CMOS PROセンサー」を採用。比較的大きな1/3型で動画撮影に特化した237万画素の撮像素子としており、リサイズ処理が不要で解像度劣化の少ない映像処理が可能だ。
また、1画素あたりの面積が大きく、より多くの光が取り込めるため、ノイズなどにも強い。
こうした特徴に加え、従来よりもフォトダイオードの深さと面積を拡大したことで、より多くの光を信号に変換できるようになった。明暗のダイナミックレンジが拡大し、白飛びや黒潰れの少ない撮影が可能になっている。
このほか、レンズや8枚構成の絞り羽根、映像エンジンDIGIC DVの採用など、同社のプロ用機器で培った技術を盛り込み、画質性能を高めている。
また、ソニー同様にこちらも内蔵マイクの性能を向上。耳に付きやすいノイズの低減をはじめ、音量に合わせて自動で録音レベルを制御する「オートマイクアッテネーター」や、ズームと連動した4段階の指向性切り換えなどが可能。
このほか、撮影シーンに合わせて最適な音質設定ができる「オーディオシーンセレクト」も採用。音専用のシーンモードといった機能で、音楽の発表会や会議やスピーチなど状況に合わせた録音設定が手早く行なえる。
赤ちゃん撮影専用モードを新搭載!
無線LANでiPhoneとの連携もできる「iVIS HF R42」
スタンダードモデルのiVIS HF R42は、多彩な機能を備えた活用の範囲の広いモデル。これまでも、タッチパネルを使った手描き文字の追加やアニメーション効果など、さまざまな演出機能や、旅行ビデオなどが手軽に作れるシナリオモードなど、映像作品づくりに役立つ機能が盛り込まれていたが、今回は新たに「ベビーモード」が新搭載された。
これは、まさに愛しき我が子の成長記録のためのモード。生後日数や身長・体重を手軽に記入できるスタンプ機能や、映像を自動で整理するベビーアルバム機能など、成長記録が簡単に撮影できるようになっている。愛息の誕生を機会にHDビデオカメラを手に入れようという人には気になるところだろう。
さらに、Wi-Fi機能を搭載。撮影した動画や静止画をワイヤレスで転送できるiPhone用のアプリ「Movie Uploder」や、スマホやPCのブラウザで撮影や動画/静止画の転送などができる「リモートブラウズ」、撮影済みの映像をDLNAで配信できる「メディアサーバー」などの機能を備えている。
スマホに転送した静止画や動画をSNSなどにアップすれば、撮ったその場での更新も楽々できるなど、スマホ連携による使い勝手が強化されている。スマホに盛り込みにくい機能を強化するだけでなく、スマホとうまく共存していこうというアプローチだ。
このほか、レンズ倍率も高めになっており、光学32倍、画質劣化の少ないアドバンスドズームなら53倍という高倍率撮影が可能。手軽な撮影から楽しい作品づくりまでフォローする多機能さがさらに強化されており、Wi-Fiにも対応とかなり充実ぶりで、なかなかお買い得度の高いモデルだと感じた。
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