汎用タブレットとしての機能をチェック
ウェブ、ビデオ、音楽
電子書籍以外の機能も見てみよう。まず冒頭でも述べたとおり、Fire HDはAndroidをOSとしているが、一般的なAndroidタブレットのような「Google Playストア」からのアプリダウンロードには対応していない。Amazon独自のアプリストアである、「Amazon Android アプリストア」からしかアプリを入手できない。
ベースのOSが同じなので、Google Playで配信しているアプリをAmazonのアプリストアに対応させるのは、難しくないと言われる。それでも別のストアである以上、アプリの承認も別のプロセスが必要になるわけで、今のところAmazon Android アプリストアに登録されているアプリは決して多くない。Twitterクライアントを初めとして、Android向けの有名アプリはいくつか登録されているが、数の面では比較にならない。その代わり、危険なマルウェアをダウンロードしてしまう危険性も低い……少なくとも今のところは。
ウェブブラウザーとしては、「Silk」というアプリがプレインストールされている。機能的にはよくあるAndroid向けタブブラウザーで、特筆する点はない。ちなみにYouTubeの動画はSilk上で再生できるものも多いが、ニコニコ動画は「Flashプレイヤーがないので再生できない」と言われて再生できない。公式・非公式問わずニコ動アプリも今のところないので、Fire HDでニコ動は見られない。アプリの対応を期待したい。
動画つながりでFire HDのビデオ再生機能についても触れておこう。Fire HDには「ビデオ」機能があり、パソコンにUSBケーブルで接続して、表示されたFire HD内の「Movies」フォルダにビデオファイルを保存すれば、Fire HD上で再生できるようになる。ただし対応するビデオフォーマットは少なく、mp4形式やVP8形式は再生できるが、WMV形式はダメなど、機能面では十分とは言い難い。幸いアプリストアで何種類かの動画再生アプリが提供されているので、Fire HDでビデオ再生をしたい場合は、これらを使った方がいいだろう。動画再生のパフォーマンスは悪くなく、720p程度の動画もスムーズに再生できた。