Windows 8のメーカー別シェア
一方、Windows 8のメーカー別シェアでは、2012年10月22日〜28日の集計で、NECは27.3%で首位。続いて、富士通の21.2%、ソニーの20.8%となっている。また、4位には、11.4%を獲得した東芝、5位には6.4%で日本エイサーが入っている。
機種別シェアでは、ソニーの11.6型Ultrabook「VAIO Duo 11」が首位となり、11.9%のシェアを獲得。続いて、NEC「LaVie L」シリーズの15.6型ノート「LL750/JS」がホワイト、レッド、ブラックの順で2位〜4位までを占めた。この3モデルを足すと11.6%のシェアとなり、VAIO Duo 11に拮抗することになる。5位には、富士通の15.6型ノート「LIFEBOOK AH」シリーズから「LIFEBOOK AH42/J」(FMVA42JW、アーバンホワイト)が入っている。
VAIO Duo 11は、スライダー式の構造により、タブレットとノートPCの両方の使い方を可能としたコンバーチブル型の製品。従来のWindwos 7にはない提案が市場で評価されたようだ。
増加傾向にある、量販店PC売り場の来店客
10月26日のWindows 8の発売以降、量販店PC売り場への来店客は増加傾向にある。
10月26日夕方に、東京・有楽町のビックカメラ有楽町店を視察した日本マイクロソフトの樋口泰行社長は、「売り場のスタッフから、金曜日の夕方とはいえ、これだけ多くの人がWindows PC売り場に来ているのは久しぶりのことだと言われた。実際に展示しているPCを触って、Windows 8の新たなユーザーインターフェースを体験し、店員への質問も目立つ」としたほか、「25日に東京・秋葉原のベルサール秋葉原で開催したWindows 8発売前夜祭において、Windows 8の機能に関して当社社員に対して熱心な質問をする人が多く、なかには『すぐにでも欲しい』という声もでていた。その点でも、手応えを感じている」と語る。
だが、実売につながるのはこれからだといえそうだ。
現在、在庫処分の形で安売りされているWindows 7搭載PCは、それほど在庫量が多くはないこと、さらに、Windows 8の機能などに対する認知が浸透するまでには、もう少し時間がかかるという点も見逃せない。
日本マイクロソフトでは、グローバル共通のマーケティング施策を展開したこともあり、10月26日のWindows 8発売前には、情報をあまり露出させなかった。これによって期待感をあおったわけだが、その分、タッチ機能やWindows 8の先進的機能についてはあまり訴求されていない。
「むしろ、本番はこれから」と意欲をみせる
同社では、今後半年間に渡って、テレビCMを展開するほか、量販店店頭での延べ2000回に渡るデモストレーション、1万1000人の認定アドバイザーによる接客体制の確立など、積極的なプロモーション活動と販売体制の強化に乗り出す考えだ。
樋口社長も、発売前間でのプロモーション展開の成果について、「100点満点中95点」という高い評価を下すものの、「むしろ、本番はこれから」と、今後のWindows 8の販売拡大に意欲をみせる。
新たなターゲットは10代から20代前半
特に新たなターゲット層としているのが10代から20代前半の若い世代。Windowsがこれまで弱い世代でもあり、さらに、従来からのアプリケーション資産の継承が不要で、キーボードも必要としない世代であり、Windows 8のユーザーインターフェースにあわせたポップなイメージで訴求をしていくという。
過去最大規模の予算を投入するWindows 8のマーケティング施策。これからの巻き返しが注目される。
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