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画質・録画・ネットワーク・デザイン・サウンド……まさに敵なし

新たなステージへ進化した東芝〈レグザ〉Z7シリーズ徹底解剖

2012年10月25日 11時00分更新

文● 鳥居一豊

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6ch分の地デジ放送を一時保管するタイムシフトマシン*7*8
番組選びのコンシェルジュ機能「ざんまいプレイ」*9を搭載

 ここでは、「タイムシフトマシン」と「ざんまいプレイ」について紹介しよう。タイムシフトマシンとは、地デジ6ch分の番組を一時保管し、遡って過去の番組を視聴できるもの。従来の「タイムシフトマシン」搭載モデル(ZG2シリーズ、ZT3シリーズなど)は録画用のHDDを内蔵していたが、Z7シリーズではUSB 3.0規格のHDDを外付けする方式に変わった。これは、ユーザーが自分の使い方に合わせてHDD容量を選べるようにするためだ。

 増設できるHDDは、タイムシフトマシン用としてUSB 3.0規格のHDDが2台と、通常録画用としてUSB 2.0規格のHDD(いずれも別売)が4台の最大合計6台となる。

 もちろん、東芝純正のタイムシフトマシン対応USBハードディスク THD-250TI(別売)も用意されている。これは、USB 3.0のHDD2台とUSB 2.0のHDD1台が1つにまとめられたもので、電源も1つで済む。しかも、Z7シリーズの背面にピタっと設置できてしまうので、置き場所やコンセント確保の手間を大幅に減らせる。HDD容量は、タイムシフトマシン用が2TB、通常録画用が500GBで、タイムシフトマシン録画は6チャンネル×約40時間*10となる。

 タイムシフトマシン対応のUSB HDDは、純正の他、他社からも発売される予定で、自分の使い方に合わせて容量やメーカーを選べる。より多くの番組を録り貯めたいという人は、大容量HDDも検討するといいだろう。

タイムシフトマシン録画の設定画面。時間やチャンネルを任意で設定でき、一時保管する時間を選ぶことができる

録画チャンネルの設定では、1つのHDDに3チャンネルまで割り当てられる。端子AとBのそれぞれに3つずつチャンネル設定をする必要がある

端子B側のチャンネル設定

 接続が完了したら、USB HDDを3つとも登録し、タイムシフトマシン録画のためのチャンネル設定などを始めよう。

タイムシフトマシン起動開始から1週間ほど経過した過去番組表。登録したチャンネルの番組がたっぷりと貯まっている。ちなみに、番組表示は白地に黒文字となり読みやすさも向上した

過去番組表では、チャンネル別の週間番組表として表示することも可能。番組表の使い勝手も向上している

タイムシフトマシンで設定中のチャンネルならば、放送途中でも「始めにジャンプ」ボタンを押すことで番組冒頭から視聴できる

 タイムシフトマシン機能とは、地デジ放送の6ch分の番組をまるごと一時保管できる機能(東芝製タイムシフトマシン対応USBハードディスク THD-250T1使用時は約40時間)のこと。

 よって、例えば、帰宅したときに放送中の番組でも、ボタン1つで冒頭に戻って最初から視聴できるし、途中で席を離れる場合も一時停止すれば戻ってくるまで待っていてくれる。もちろん、一時保管されている番組は「過去番組表」から自由に選べるので、見たい番組を好きなときに楽しめるのだ。

 この快適な機能は一度体験してしまうと、やみつきになる優れものだが、未体験の場合はどうしても「そんなにたくさんあっても全部見るわけじゃないしなあ……」などと思われてしまいがち。実際に使ってみるまで、その良さが伝わりにくいというのがタイムシフトマシンの意外な弱点でもあった。

 それを解消してくれるのが、今回新搭載の「ざんまいプレイ」。

リモコンの上部に用意された「ざんまいプレイ」ボタン。これがタイムシフトマシンの威力を何倍にも高めてくれる

 リモコンのボタンを押すと専用のメニュー画面に切り替わる。これは簡単に言ってしまえば、録画済み番組を対象とした高機能な番組検索機能だ。

 映画やスポーツといったジャンル別で番組を表示することはもちろん、ユーザーの使用履歴に基づいていつも見ている番組タイトルを表示する「いつもの番組」では、番組名やチャンネルで検索しなくても、いつも見ている番組がすぐ探し出せる。さらにユーザーの嗜好に合った番組をピックアップする「あなたにおすすめ番組」がある。

 これは、録画番組の再生情報から、まだ見たことのない番組をリストアップしてくれるもので、自分では気づかなかった番組を発見できる。

 これを使えば、過去番組表でいちいち目当ての番組を探すことなく、見たい番組がすぐに見つけられるというわけだ。

 このほか、ネットワークに接続しておけば、〈レグザ〉ユーザーの録画履歴を分析し、人気の高い番組をピックアップする「みんなのおすすめ番組」*11なども利用できるようになる。

「ざんまいプレイ」の「あなたにおすすめ番組」。よく見る番組と同じジャンルや同じ出演者の番組などがピックアップされる

新番組のみをピックアップする項目もある。新クールのドラマだけを表示したりすることも可能だ

 何と言っても、「ざんまいプレイ」で表示される番組はすべてタイムシフトマシンで一時保管している番組なので、どの番組でも今すぐ再生できるということだ。リストを選ぶと「この放送は3日後に放映されます。録画予約しますか?」という話ではない。検索から視聴までここまで手軽なら、ぜひとも使ってみたいと感じる人は多いのではないだろうか?

ニュースやテレビ番組で話題となっている事柄を集め、関連する番組をすばやくリスト表示する「急上昇ワード」

視聴中の番組と関連度の高い番組をリストアップする「ほかにもこんな番組」。これを使い始めると、テレビの前から離れられなくなってしまうかも

 「ざんまいプレイ」の検索機能は、日常的に使えるものがしっかりと用意されていて、このリストを見ているだけでも楽しい。例えば、話題の事柄を扱った番組を一覧できる「急上昇ワード」を見れば、ニュース番組などで気になる話題をさまざまなニュース番組でより深く掘り下げてチェックすることもできる。

 そして、視聴している番組に関連度の高い番組を同一画面の右側に一覧表示する「ほかにもこんな番組」が便利だ*12。ニュースだけでなく、話題が集まっている情報バラエティー番組を基点として、関連番組を渡り歩いて視聴していると、まるでウェブサーフィンをしているような気分になる。

 放送前に番組の詳細を知ることはできないし、たとえ番組すべてを録画したところで、今度はチェックする時間が足りなくなることは明らかだ。6ch分の番組を一時保管しつつ、高度な検索機能を備えているからこそ、こんな贅沢なテレビ視聴ができるようになるのだ。

 なお、さらに便利さを高める機能として、ここのリストにある番組を、その場で通常録画用のHDDに保存できる。

 タイムシフトマシンはあくまでも一時保管なので、時間が経過すれば古い順に自動的に上書きされてしまう。そのため、残しておきたい番組はダビングしておく必要があるのだが、いちいちダビング用のメニューを呼び出すことなく、その場でダビング操作ができるのでじつに快適だ。

 しかも、削除が近い番組リストには「もうすぐ削除」という表示が出るので、見落とす心配がない。映画など、今すぐは見ないけれど、後でゆっくり楽しみたいという場合に便利だ。

 「ざんまいプレイ」によって、タイムシフトマシンによる膨大な一時保管された番組の活用がとてもやりやすくなった。これは、ヘビーなテレビ好きはもちろんだが、ごく普通にテレビを楽しんでいる人にとっても便利な機能と言える。

 録画予約の必要もなく、番組探しの手間もない。放送番組を自由自在に見られるこのスタイルは、今後のテレビにとって必須の機能になるのではないかとさえ思ってしまう。

*7 「タイムシフトマシン」及び「ざんまいプレイ」機能のご利用には別売のタイムシフトマシン対応USBハードディスクが必要です。
*8 「タイムシフトマシン」機能のシステムメンテナンス用に設定した時間は一時保管が一時中断されます。
*9 「ざんまいプレイ」はタイムシフトマシンで一時保管した番組のみ対応しています。
*10 地上デジタル放送をHDレート(17Mbps)で一時保管した場合。
*11 ご利用にはインターネットの接続環境が必要です。
*12 画面右に表示される番組は、各番組情報などを東芝独自の方法で解析した結果に基づき、東芝独自の関連性評価技術を利用して表示されます。番組製作者または提供者の指定に基づくものではありません。

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