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T教授の「戦略的衝動買い」 第214回

あふれるパスワード管理に嫌気がさしてMIRUPASSを衝動買い

2012年10月17日 12時00分更新

文● T教授、撮影● T教授

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日に日に増加するパスワードの運用管理は、公私を問わずやっかいな問題だ

 パスワードの起源を「印章」にまでさかのぼると、その歴史は数千年を超えてしまうが、昨今のネット上のパスワードと類似のものだけを考えても、その歴史はすでに50年近くになる。それは1台の大きな汎用コンピューターを、同時に複数人数で使用するためにユーザーを特定し、分離・保護するための仕組みだった。

 同じ原理は、今や誰もが使っているATMを操作する時の「暗証番号」も同じだ。限られた企業内や学校内の限定された人たちだけが、ホストコンピューターを使用するときに使っていたログインIDやパスワードも、インターネットが爆発的に拡大した時点で、誰もが持つようになり、1人あたりのパスワード所有数は急激に増え続けているのが現状だ。

 しかし、増え続けるパスワードの運用・管理は難しい。調査会社の資料でも、90%以上のユーザーが覚えきれないパスワードの対応策として、「相手先は異なっても、ほとんど同じパスワードを使いまわす」という結果になっている。大多数のネットユーザーはパスワードを使いまわすか、覚えきれないパスワードを手帳やメモに書き込んで、管理とは名ばかりの運用をしているにすぎない。

ネットユーザーにMIRUPASSは、福音のハードウエアかはたまた別の厄介の種か!?

 そんなパスワードの運用・管理に悩んでいるユーザーに、キングジムが発売した「MIRUPASS」(ミルパス PW10)は福音かもしれない。手のひらに収まる、iPhoneの半分程度のハードウエアは、今まで手帳やメモに書いていたネット上のログインIDやパスワードを、200個も保管して管理してくれる鍵のかかる電子メモ帳だ。管理できる項目は、「グループ名」「アカウント」「ログインID」「パスワード」「メモ」の5項目だ。

CR2025×2で動作し、micro USBケーブルでパソコンともつながる

ボタン電池2個で1日3分使うとして、半年くらいは保つらしい

 ディスプレーは2.5インチの反射式モノクロSTN液晶パネル。入力フィールドと同時に、画面下に表示されるソフトウエアキーボードを用い、普段は本体に収納されている専用スタイラスを使ってタッチ入力する。MIRUPASSの内部データである複数のログインIDやパスワードは、オーナーが最初に設定したマスターパスワードを使って解錠、読み出すことができる。そのため、頭のスペースに余裕がなくても、たったひとつのマスターパスワードを脳みその隅に記憶できる余地のある人なら、安全はある程度確保されることになる。

指先でもタッチ液晶は扱えるが、背面に収納されているスタイラスが便利

基本的にはユーザーが登録したアカウントをタッチしてログインIDとパスワードを見る電子メモだ

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