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今年もF1視察に行ってよかった

可夢偉ありがとう! 鈴鹿に鳴り響いた可夢偉コール

2012年10月18日 18時00分更新

文● 末岡大祐、YK3/電アスレース部

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電撃オンライン YK3
可夢偉の走りに男泣き!

 生涯3度目のF1日本GPを観るべく鈴鹿サーキットに行ってきました。今年は何といってもわれらが小林可夢偉が予選3位に入ったということで、今度こそ表彰台という思いで鈴鹿に入りました。予選3位という結果は、上位勢の何人かがグリッド降格などがあったおかげもありますが、それでもそういう位置につけられるのは実力ですよ実力。

鈴鹿50周年イベントでも来たけど、何回でも記念にパチリ

ドライバースーツでコスプレしている人も……

 到着早々鈴鹿サーキット名物の牛串で腹ごしらえ。やっぱり鈴鹿に来たらこれは食べておかないとね!というのと、牛だけにレッドブルあたりもやっつけて可夢偉には上位にあがってもらいたいという気持ちも込めました。自分の燃料補給も済んだところで、今回日本GPに初出展というコードマスターズブースにお邪魔。もちろん並んでいたのは「F1 2012」と「F1 RACE STARS」。

 われわれが着いた時にも程よい待ち行列ができてはいましたが、コースイベント(ドライバーパレードなど)が近くなってきたためで、それ以前はかなりの行列ができていたとのこと。そりゃこれだけリアルなレースゲーム、しかもF1日本GPの会場で鈴鹿サーキットを走れてしまうんですから、F1ファンだったら試してみたくなりますよね、普通。

スエオカとふたりで、まわりのお客さん無視で盛り上がってしまいました……

コードマスターズさんからもらった応援フラッグで応援します

思いっきりピンボケしてますが、今回のF1チケット。軒並み売り切れてて買えないかと思いました

 ちなみにわれわれ取材班は、まだプレイしていなかったF1 RACE STARSのマルチプレイモードをプレー。誰でも楽しめるカジュアルな操作性が特徴のゲームですが、マルチプレイとなるとコンピュータ相手とは違ってかなり熱くなります。

 他のプレイヤーにジャマされるとマシンがダメージを受けるのですが、そのダメージが一定以上を超えた時には、実際のF1同様ピットに入らないとパフォーマンスが落ちてしまという設定になっています。しかし筆者は何とか追いつこうとするあまり、マシンが崩壊寸前にも関わらずピットに入らず走り続けましたが、結局下位に沈むという結果に。メーカーの方からは「やっぱりピットには入ったほうが……」とあきれ顔でアドバイスをいただきました。ですよねー、無理してもいいことはないということですな。

決勝レーススタート! しかし……

 そうこうしているうちに、いよいよ決勝レースの時間が近づいてきたので、観戦席に戻ります。今回の席は最終コーナー。シケインから立ち上がってストレートに向けて加速していく見どころたっぷりのエリアですね。

 各車エンジンに火が入りフォーメーションラップ開始、爆音をとどろかせながら1周してスターティンググリッドに着きます。全車着いたところでついに決勝レーススタート! さあ注目の第1~第2コーナーはどうか、と見ていたら早速砂煙が! 場内モニターでわかったのですが、よりにもよってポイントリーダーのフェルナンド・アロンソが接触によりスタートからわずか10秒ほどでリタイア……。

全国的にゆるきゃらブームですが、ここにも!

可夢偉キャップがアップデートされていない(買っていない)ので、ゼッケンが23のままです(笑)

 年間チャンピオンの行方もこれで全くわからなくなりましたが、そのぶん小林可夢偉の活躍に集中できるってもんです。しかし、今振り返ると今シーズンの可夢偉は何かと不運に見舞われ、思うような活躍ができていなかった気がします。微妙なチーム戦略があったり、可夢偉自身がちょっとミスったりと、何事もなく終わることが少なかったなーという印象でした。今回だけはそういう不運が発動しないでくれ! と祈るような気持ちで観ていました。

 レース展開としては、セバスチャン・ベッテルがはるか先頭を一人旅、続いて今シーズンベストと言ってもいいパフォーマンスを見せるフェリペ・マッサが2位、そのストレート1個分後くらいに小林可夢偉3位、比較的近い後方にジェンソン・バトンが4位という隊列。途中ピットインなどで多少の変動はあったものの、大半の時間がそんな並びでした。

今回のシートはちょっと奮発してRブロックです。シケインの出口から最終コーナー、そして目が良ければ1コーナーあたりまで見渡せます。こりゃ高いだけあっていい席です

 日本人にとって注目は、当然可夢偉とバトンの攻防です。付かず離れずの距離を保ちつつ追いかけてくるバトンが不気味でしたが、可夢偉も冷静かつコンスタントにラップを刻んでいて非常に安定感のある走りをしていたように見えました。バトンもギアボックスに不安を抱えていたようなので、思ったようにペースを上げられなかったようです。

 残り10周を切っても上記の序列は変わらず、そうなるといよいよ可夢偉の初表彰台が近づいてくるわけですが、レースはチェッカーを受けるまで何が起こるかわかりません。じわじわバトンが差を詰めてきているようでもあったので、観ているほうもものすごく緊張します。

 残り数周になると場内実況もかなりヒートアップ、実況担当の人も興奮のあまり周回数を間違え1周早く「ゴール!」と口走ってしまうなど、サーキット全体が異様な雰囲気でしたね。

可夢偉の快走に応援シートもグランドスタンドも地鳴りを鳴らさんがばかりの大声援!

 そしてファイナルラップ、もう4位のバトンはすぐ後ろに来ていましたが、バトルをするほどの接近を許さず、最終コーナースタンドから肉眼で見えるシケインに戻ってきた時は、ホント「よっしゃーーーー!」って叫んでました。最終コーナーを立ち上がり、ついに小林可夢偉が3位のチェッカーを受けゴール! 日本人3人目、鈴鹿では鈴木亜久里に続いて2人目の快挙です! もうその時は泣きそうでした。いつかはやってくれる選手だと思っていましたが、今自分の目の前でそれを成し遂げてくれたことに心底感動しましたね。モータースポーツってやつはこれだからやめられない。ほんとにいいもんです。

ゲームの「F1 2012」で追体験というのもオツ

 私もレース中、コードマスターズさんからもらった「F1 2012」フラッグを振りまくって応援しましたからね、わずかながらも可夢偉にパワーを送れたんじゃないかと思います。もちろん、自宅に戻ったら発売間もないF1 2012で鈴鹿を走ってみて、日本GPを追体験したのは言うまでもありません。

 しかし、まだ2012シーズンは終わったわけではなく、日本GPの後も11月の終わりまで5レースあります。アロンソとベッテルの差もほぼなくなりましたし、どちらが年間チャンピオンになるかますます目が離せなくなってきました。可能性で言えば、まだライコネンやハミルトンも十分ありますしね。

 この後のF1の見どころを挙げるとすればアメリカGPでしょうか。完全新コースなのでどんなレース展開になるのか想像がつかないところがワクワクします。もちろん、F1 2012には忠実に再現されたアメリカのコースが収録されているので、これで予習してみるのもいいのではないでしょうか。ちょっと走ってみると「ここが抜きどころ」とか「ここはクラッシュ起きそう」なんてのがわかってくるかもしれません。リアルなレースゲームなのでコースの様子を肌で感じることができると思います。

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