ほかの追随を全く許していないiPad
2012年9月21日の製品発表において、ティム・クックCEOは、製品説明の冒頭に、アップルの現状などについて触れた。
そのなかで、歴史的建造物を使用した新たなアップルストアをバルセロナにオープンしたことや、一日100万人の人々がアップルストアを訪れていることのほか、700万人がMacintosh用の新OS「Mountain Lion」にアップグレードしていること、PCの成長が2%であるのに対して、マックは15%の成長を遂げていることなどを紹介した。
そのなかで、クックCEOは、iPadについても言及した。
「iPadは、2012年4月~6月の3カ月間で、1700万台を販売し、これは、PCの売り上げを上回るものであり、ポストPC革命を起こしている」。さらに、「累計では8400万台の出荷を達成している。2年半前には存在しなかった分野において、これだけのデバイスが出荷されるとは誰もが考えつかなかった」と語った。
また、「競合他社は、何100種類ものタブレットを出して、iPadに追いつこうとしている」と語り、そのシェアをスクリーンに大きく映し出した。
iPadの市場シェアは、2011年4月~6月においては62%と約3分の2を占めており、さらに多くのAndroid端末が登場した2012年4~6月には68%と、さらにシェアを拡大している。
そして、ここでクックCEOが映し出した数字が衝撃的だった。
ウェブのトラフィックでのシェアでみると、iPadは91%のシェアと圧倒的なのである。
「ほかのタブレットは、一体なにをしているんだ」
クックCEOはそう叫び、会場からは大きな笑いがあがった。
これは、iPad以外の端末は、購入しても使われていないということを意味する。
iPadはフォーチュン500社のうち94%で使用され、iOS用の約70万本のアプリケーションのうち、25万本がiPad専用に開発されたものだという。そして、1人あたり100本以上のソフトウェアをダウンロードして使用。2012年6月までに4億台のiOS搭載デバイスが販売されたなどとした。
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