14型なのに最薄 ビジネスもOKなUltrabook LIFEBOOK UH75
2012年07月11日 12時00分更新
バッテリー駆動時間はカタログ値の6割程度
発熱はやや高めか
続いてはバッテリー駆動時間のテストである。UH75の公称バッテリー駆動時間は約9.1時間。カタログ値どおりならば、ほぼ1日ACアダプターなしでも使える計算だが、実動時間はどうだろう?
他の2機種でのテストと同様に、バッテリー駆動時間テストツール「BBench」を使用して、2種類の設定でテストを行なった。なおUH75の「バッテリー切れ」のしきい値は、標準では「10%」が最小値と高めになっている。BIOSの「各種設定」で強制的な「Save to Disk」(休止状態のこと)をオフにすると10%未満も設定できるので、今回は「1%」をバッテリー切れのしきい値に設定した。なお前2回と同様に、S3-2は「5%」の設定である。
結果は意外なことに、UH75とS3-2でほとんど同等であった。公称値と省電力時を比較すると、6割程度の動作時間となる。バッテリーだけで丸1日使うには物足りないので、バッテリー駆動時間重視でUH75を選ぶのはためらわれる。なお、バッテリーチェックツール「YbInfo」で調べたバッテリー容量は、45792mWh(設計時45360mWh)であった。U310の方が重い分だけ大容量のバッテリーを積んでいたようだ。
最後にボディー各部の発熱について、放射温度計を使用して計測した。測定条件は前2回でのテストと同様で、結果は下のグラフのとおり。
温度自体はアイドル時、フルパワー時のどちらもUH75の方が高めで、特に排気口があるキーボード左側のパネル部分や、底面後端はかなりの熱を持つ。キーボードに触れてもわかる程度には熱を感じるので、やはり薄型化の反動で放熱には苦労しているようだ。
★
UH75はCPU性能やメモリー搭載量の多さ、WiMAXや指紋認証の内蔵など、仕事でも本気で使えるUltrabookとして使える製品となっている。性能ではやはりHDD+SSD構成では物足りない面はあるが、HDDだけのモバイルノートよりはレスポンスが速いし、カスタムメイドモデルでSSD 128~256GBを選ぶのもいいだろう。メインマシンとして十分活躍できるUltrabookである。あとは高解像度ディスプレーを選択できるようにならば、死角はなさそうだ。
大きい画面の使いやすさと軽さを両立し、細かいところに手の届く電力設定ツールなど、いかにも日本メーカーらしい技術と気配りの感じられるUltrabookだ。評価機構成の標準価格はやや高めだが、キャンペーン適用価格(最新では11日14時まで)のタイミングなら数万円安く購入できるので、購入を検討する人は狙ってみるのがいいだろう。
LIFEBOOK UH75/HN(カスタムメイドモデル、試用機)の主な仕様 | |
---|---|
CPU | Core i7-3667U(2GHz) |
メモリー | 8GB |
グラフィックス | CPU内蔵 |
ディスプレー | 14型 1366×768ドット |
ストレージ | HDD 500GB+SSD 32GB |
無線通信機能 | IEEE 802.11b/g/n、WiMAX、Bluetooth 4.0 |
インターフェース | USB 3.0×2、USB 2.0×1、ダイレクト・メモリースロット(SD/SDHC/SDXC)、HDMI出力、10/100/1000BASE-T 有線LAN(外付けコネクタ式)など |
サイズ | 幅327×奥行き225×高さ9.0~15.6mm |
質量 | 約1.44kg |
バッテリー駆動時間 | 約9.1時間 |
OS | Windows 7 Home Premium SP1 64bit版 |
直販価格 | 17万800円 |
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