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「iPhonePEOPLE 2012年7月号」は「メール/メッセージ完全攻略」特集

「このMacを買え!」―MacPeople編集長が大胆予想!!

2012年06月11日 23時00分更新

文● 広田稔(kawauso3)、語り●吉田博英(MacPeople編集長)

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 6月11〜15日(米国時間)、OS X/iOS関連製品の開発者が世界中から集う「WWDC」(世界開発者会議)が開催される。Macユーザーとして気になるのは、新製品が出るかどうかという点。メディアとして業界を長年に渡って伝えてきたMac雑誌はどう見ているのだろうか? 最新の「MacPeople 7月号」の中身とともに、吉田編集長に聞いてみた!

MacPeople 2012年7月号
特別付録小冊子「iPhonePEOPLE 2012年7月号」付属
特別定価780円
Twitter ID:macpeople1995

7月号の表紙は、公開中の映画「劇場版BLOOD-C The Last Dark」の主人公小夜役を演じている人気声優・水樹奈々さん。特集1「Macの買い方つき合い方」では、Macユーザー100人以上へのアンケートを元に、モデル選びの基準や「ベストな買い時」情報を大公開。特集2「iBooks Author活用講座」では、さまざまなアイデアを凝らした電子書籍に作成方法を解説。iOSデバイスに特化した「iPhonePEOPLE 2012年7月号」では、「メール」と「メッセージ」の長所と短所を詳細解説

新ハードと「OS X Mountain Lion」が同時に登場
……と予想

── 7月号の特集1「Macの買い方つき合い方」は、Macのパワーユーザー100人のアンケートをまとめた記事。あまりMacPeopleらしくない、変わりダネの特集ですね。

吉田 社内外でMacを1年以上使っている人たちにアンケートを取って、それについて座談会を開いた感じです。Mac歴10年以上という猛者が、82%もいる。MacPeopleの読者も、半数がそれぐらいのMac歴です。

特集1「Macの買い方つき合い方」

Mac歴10年以上という猛者が82%を占める100名にアンケートをとった

 なぜ企画したかというと、やっぱりWWDCですよね。新型MacBook Proの登場が有力視されていて、おそらくMacBook AirやiMacも、6〜7月頃に出るんじゃないかと。次期Mac OS Xの「OS X Mountain Lion」も予告されていますし。

アンケート結果が一目瞭然。どんな機種を使っているのか、なぜその機種を選んだのか分かりやすく解説されている

── 確かにMacBook AirやiMacはリリースされてからもうすぐ1年。新製品が発表されてもおかしくない。

吉田 アップルはずっとOSとハードをセットで出してこなかったんだけど、その法則が「Lion」でくつがえって、MacBook Airと一緒に登場した。

 ハードとソフトを一緒に出してるのがアップルの強みで、今回もOSの新機能をフルに活かせる新機種を出してくるんじゃないかな。例えば、iOSと同じでメールやインスタントメッセージなどの最新情報がずらっと並ぶ「通知センター」とかは、画面が狭くて複数ウィンドウを開いておきにくいノート向けの機能じゃないですか。新しくなったハードだけでなく、OSも全部ひっくるめてうちの製品はすごいだろう、という風に出すのがいいだろうと。

── Apple TVに画面を配信してテレビで見られる「AirPlayミラーリング」もノート向けですしね。

iOSの画面をほぼリアルタイムにワイヤレス転送する「AirPlayストリーミング」

吉田 そうです。その辺が来ると、相当よくなる。あとは、ここでiOS向け開発環境としてもMacを出さないと、9〜10月に控えているとウワサされている次期iPhoneとの整合性もとりにくそう。

 アップルは「Back to the Mac」というiOSの機能をMacに還元する動きを見せていますが、Lionではまだ“iOS度”が低い。通知センターなど、iOS 5と同等に使えるOS X Mountain Lionを出してから、その後に次期iOSにアップデートするほうが順当ですよね。

 アップルのクラウドサービス「iCloud」もiOSが先で、現状のMacだとほとんど同期できない。アップルは、ウェブサイトでMountain LionでMac全体が同期されると説明してるけど、それをやらない限りMacユーザーはよさを実感できないわけです。

 だからハードとOSを一緒に出してくると思うんだけどね。ほら、そろそろティム・クックCEOもみんなに「すごいな」って言われたいんじゃないかな。

クック氏初のWWDC基調講演

── クックは、基調講演でジョブズほど表に出ようという感じではないですよね。吉田さんは、彼が製造の外注化や流通を厳しく管理したからアップルはここまで成長できたと評価していますよね。

アップルCEO ティム・クック(Tim Cook)氏

吉田 今までずっと裏方だったんですよ。でも、Mountain Lionで新生アップルを打ち出して、次世代のCEOとしてそろそろ1回ぐらい大喝采を浴びたいんじゃないかと。

 ジョブズが4、5年先までロードマップを作ってるという声もありますが、みんな会社員やっていれば分かるように、中長期計画は漠然としたところも大きい。しかも入れ替わりが激しいIT系で、4〜5年後の製品の設計なんてできないですよ。原型のアイデアをカスタマイズしていくっていう作業を時代にあわせてやっていく感じです。だから、ジョブズがいたからあと4、5年大丈夫なんて意味のない話だし、今の経営陣に失礼だと思う。

── 市場を見ると株価は爆上げでめちゃくちゃ評価されてますよね。

吉田 いや、基調講演でワーッと言われたいんだと思うよ。人間の心理として、大勢の前で歌うと気持ちいいとかあるじゃん。マラソンとか、スポーツでもいろいろな人の声援受けてやると楽しいじゃん。いくらストイックといっても、一回は「すげえ」って言われたいんじゃないかな。

 マジメな話、アップルの新CEOとして、WWDCという開発者向けの舞台でそれくらい意欲的な姿勢を打ち出してもらって、開発者/サードパーティーを盛り立ててほしい。「One More Thing」とかやってほしいよね。

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