とてもクリエイターの生活が変わるレベルにはならない
―― 昨日も一枚上げてましたよね。
寺田 うん。取材用に1つ上げてみたんだよ(Gumroad)。
―― この件でそんなに取材来てるんですか?
寺田 いや、この取材。
―― えっ、それはありがとうございます!
寺田 最初は勝手に盛り上がったけど、今出してもそうはならないなと思ったので。URLを貼る場所も、Facebookだけにしてみたんですよ、海外のファン向けにね。いまオレのフォローは3600くらいあるんだけど、そこに絵を上げると、普段はものすごいコメントが付くわけ。「more! more!」とか言ってね。でも昨日アップしたのは、もう全然レスポンスないね。
―― もうGummordに飽きちゃったからとか?
寺田 いや、有料になった瞬間、皆こうスーッっと。それで買ってくれた人の8割が日本人、ガイジンは買わないんだなって。
―― あれっ、そうなんだ。なにか逆のような気がしますけど。
寺田 それはオレの現象であって、他の人は違うかもしれないけど。1回目は初速がすごかったけど。2番目のは今日(アップロード当日の2月21日)の夕方までに16人。前のは57人。2枚合わせて、トータルで108ドルくらい。 とりあえず9000円くらいは儲かったよ。労せず9000円! 不労所得!
―― おお!
寺田 9000円だって遊んでたら手に入らないからね。
―― とはいえ、逆に寺田さんでもそんなもんなのかな、という感じもしちゃうんですけど。
寺田 そんなもんだろうねえ。とてもクリエイターの生活が変わるレベルにはならないね。胴元が儲かるだけで。ただ、毎日これだったらいいかも知れないけど。
―― じゃあ連載にするとか?
寺田 それはね、現状抱えている仕事があるからね、無理。ときどき出るよー、くらいで。まあ、どんな商売でもそうだけど、儲けようと思ったら本腰を入れて、宣伝打ってという所まで持っていかないとダメだよね。
―― 佐藤秀峰さんなんかは、本格的にオンラインで自分の作品を売ったりしている(漫画 on Web)けど、ああいう風にしようとは思わない?
寺田 あれは大変でしょう。絵を描くのとは別の努力が必要だし、一人ではできないしね。一人でやろうとすると自分のコンテンツに手が回らないわけで。オレはそういう方向には向いてないね。マメじゃないから。