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最新パーツ性能チェック 第119回

期待の「Radeon HD 7950」が登場、7970との性能差は?

2012年01月31日 14時01分更新

文● 宇野 貴教(解説) / シバタススム(ベンチマーク)

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ベンチマーク環境

 今回のベンチマークの環境は以下の通り。ハイエンドのビデオカードを購入するエンスーなユーザーを意識した構成とした。

テスト環境
CPU Intel「Core i7-3930K」(3.2GHz)
マザーボード ASUSTeK「P9X79PRO」(Intel X79 Express)
メモリー Kigston「KHX1600C9D3K4/16GX」(PC1600 DDR3 4GB×4)
SSD Intel「SSD 320」(300GB)
電源ユニット ENERMAX「EPG600AWT」(600W)
OS Windows 7 Home Premium SP1(64bit)
グラフィックドライバー ForceWare 285.62 / Catalyst 12.1 1月9日版

 検証したビデオカードは、Radeon HD 7950がAMDが評価用に用意したリファレンスデザインのビデオカード。同じく7970のリファレンスカード、7950と同程度の性能に並ぶと思われるGeForce GTX 580だ。なお、言うまでもなくリファレンスカードはオーバークロックされていない。

用意したビデオカード
Radeon HD 7970 AMDリファレンス評価キット
Radeon HD 7950 AMDリファレンス評価キット
GeForce GTX 580 GIGABYTE「GV-N580UD-15I」(792MHzにOC)

3DMark11

 まずは定番のDirectX11世代のベンチマーク「3DMark 11」から見ていこう。

3DMark 11 GPU

3DMark 11 GPU(単位:score) better→

 スコアとしては、7950は7970の86パーセント前後の性能だ。これは基本設定が同じでGPUクロックが800MHzに対して925MHzとほぼ同じ割合で下がっているのでそれを反映したものである。画質をExtreameモードとPerformaceモードで変えてみてもこの傾向は変わらない。

Battlefield 3

 次に2011年で発売されたゲームの中で、いち早くDirectX11で開発され、要求するグラフィック性能が重量級として知られる「Battlefield 3」のFPSを測定した。同ゲームはベンチマークモードがないため、DirectXゲームでFPSを測定できるソフト「Fraps 3.4.7」を使いFPSを測定し、平均数値をスコアーとした。計測したステージは、キャンペーンモードの最初のステージ「SEMPER FIDELIS」だ。このステージは地下鉄の車内を一本道で進んでいくため、プレー内容によって変化がなく計測誤差が少ない。
 「Battlefield 3」は画質のプリセットが「最高」「高」「中」「低」と用意されており、今回は「最高」「中」「低」で測定した。
 スコアーのポイントは60fpsが超えられるかという点。60fpsを超えればほぼ残像感なくプレーできる。このクラスのビデオカードなので「最高」以下では余裕で60fps越えするが、いかに「最高」で60fpsを超えられるかが焦点となる。

Battlefield 3

Battlefield 3 (単位:fps) better→

 GTX 580では、平均としては63fpsだがシーンによっては60fpsを下回ることがあった。7970は一定して60fps以上でプレーできた。7950の場合は60fpsを一瞬割り込むことがあったが、ほぼ60fps以上でプレー可能だった。「Battlefield 3」を最高画質で遊べるビデオカードと言えるだろう。

A列車で行こう9

 FPSゲームばかりでは、偏りがあるので、線路を敷いて街を作るシミュレーションゲーム「A列車で行こう9」のベンチマークソフトでFPSを計測した。採用したスコアーは「OpeningA」。この「OpeningA」は大きな街全体見渡す遠景のシーンや海のシーンが多く、ビルを数多く描画するときにGPU性能が必要となる。ゲームをプレーしていて街を大きくしたときに感じる描画の遅さがどうなるのか、最も良い判断材料となる。画質プリセットはフルHDの「高」に設定。V-syncをオフにしている。

A列車で行こう9

A列車で行こう9 Opening:A(単位:fps) better→

 本ソフトの場合は、DirectX9世代ということもあり、「Battlefield 3」とは必要とするGPU演算が異なるため、GeForce系の方がスコアーが高く出る傾向にある。そのため、他のベンチでは負けているGTX 580が7970と肩を並べる結果となった。7950は7970の85パーセント性能ということで、傾向は他のベンチと同じ。とはいえ、81.2fps出ているため、やはり最高画質でもプレーに支障はない。

Monster Hunter Frontier【大討伐】

 プレー人数が多い鉄板ゲーム「モンスターハンターフロンティアオンライン」のベンチマーク第3弾 【大討伐】のスコアーを測定してみた。ゲームとしてはフルHDでもミドルクラスのビデオカードで十分遊べるので、どれだけスコアーを稼げるかというのがポイントだ。

Monster Hunter Frontier【大討伐】

Monster Hunter Frontier【大討伐】 (単位:fps) better→

 7970に対して7950は84%とやや他よりもスコアーの低下率が大きい。とはいえ、誤差の範囲だろう。このため傾向はほぼ同じと見ていい。

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