このページの本文へ

一畳サイズのタッチディスプレイがビジネスを変革?

アナログな操作感と液晶にこだわったシャープ「BIG PAD」

2012年01月11日 09時00分更新

文● 大谷イビサ/TECH.ASCII.jp

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

1月10日、シャープは業務用の大型タッチパネルディスプレイ「BIG PAD」の新モデルを発表した。80V型の液晶ディスプレイを採用し、明るさや省エネ、書き心地などを追求したという。

みんなで使うビジネス向けディスプレイ

 BIG PADは電子黒板やプレゼンテーション、TV会議などに利用できるタッチパネル型の大型ディスプレイ。従来の60Vの「PN-L602B」と70Vの「PN-L702B」の2機種が展開されていたが、今回はたたみ約一畳分に相当する80Vの「PN-L802B」を追加した。

タッチパネル型の大型ディスプレイ「BIG PAD」の新モデル「PN-L802B」

 都内で行なわれた発表会において、シャープ 常務執行役員ビジネスソリューション事業統轄兼ドキュメントソリューション事業本部長の中山藤一氏は、ビジネス系ディスプレイ事業やBIG PADの製品概要についてプレゼンを行なった。同氏は、デジタルサイネージや巨大ディスプレイなどの実績を披露し、公共施設では画面サイズ、屋外では輝度が求められるのに対し、オフィス・教育向けの市場では、タッチパネルという双方向性が重視されていると説明。これに対してBIG PADは「みんなで使うコンピューター」をコンセプトに、接続したPCの情報を大型ディスプレイに表示し、タブレット感覚の操作で新しいコミュニケーションを実現するという。

BIG PADを使ってプレゼンやデモを行なったシャープ 常務執行役員ビジネスソリューション事業統轄兼ドキュメントソリューション事業本部長 中山藤一氏

 中山氏は、プロジェクターやプラズマディスプレイを用いた他社製品に比べ、液晶ディスプレイは輝度も優れ、インチあたりのコストパフォーマンスも高いというメリットがあるとアピール。また、LEDバックライトを採用したことで、消費電力も260Wに抑えているという。今回の80Vモデルの追加に関しては、「(既存の60V/70Vでも)オフィスでは十分だが、文教系の市場ではもう少し大きいものが求められた」(中山氏)と説明した。

市場における優位性

BIG PAD商品群の展開

 製品の売りは、まずアナログ感覚を重視したという使い勝手。中山氏は実際にBIG PAD上で画面への書き込みや拡大・縮小、ページ送り、消去などの操作を実演し、タブレットライクな操作感をアピールした。特にペン操作に関しては、書き心地に違和感を覚える原因となる遅延を通常のプロジェクタ型製品の半分以下となる40ms程度に抑えたと説明。従来モデルは赤外線遮断方式でペンの位置を検知していたが、より大型になる80VのPN-L802Bでは赤外線カメラを用いて正確な座標を読み出しているという。

 PN-L802Bは1月発売予定で、希望小売価格はオープン。その他、フロアスタンドや壁寄せスタンド、ワンタッチキーを外付け化したタッチアプリボタン「PN-ZC01」などのオプションも提供される。

■関連サイト

カテゴリートップへ