エプソンは11日、インタラクティブ機能(電子黒板機能)搭載のビジネスプロジェクター3モデルを発表した。壁やホワイトボードにプロジェクターで投影した映像を電子ペンでなぞることで、パソコンの操作やメモの書き込みができる。
設置の自由度が高く、用途提案も多彩な「EB-1410WT」
ビジネス利用をターゲットにした「EB-1410WT」は、WXGA(1280×800ドット)の解像度を持ち、壁かけにも対応。ほぼ真上から、壁面やホワイトボード、机などに映像を投影可能で、説明者がランプのまぶしさを感じにくく、影で映像をさえぎるといった問題が防げる。
キャスター付きのボードスタンドと組み合わせた72型と82型の移動式一体型電子黒板も提供。会議室に据え付けるだけでなく、移動して使ったり、オープンスペースにパーティション代わりに設置するといった用途も想定する。
手書きした内容はUSB接続したパソコンで保存可能。ドライバーレスで使用できる点やキャリブレーション・解像度設定が自動化されている点など利用のしやすさも強調する。Microsoft Officeのインク機能を組み合わせれば、PowerPointやExcel上に手書きでメモを書き込める。
電子黒板上で加工したファイルはPDFに変換して、メールやUSBメモリー経由で共有できる。同社製複合機と連携して、紙の書類を電子データとして取り込んだり、逆にプリンターで出力して配布できるなど、電子データに限らず、会議に必要な資料一般を電子黒板上で利活用するソリューションを提供する。
ビデオ会議などで、2拠点をつないでホワイトボードの内容を共有するといった活用も提案。スマートフォン・タブレット端末から無線LAN経由で必要な画像やデータを転送する「Epson iProjection」機能や、PCレスで書画カメラや映像ソースの上に手書きできる「PCレスアノテ―ション」機能も持つ。
教卓に置きやすい「EB-436WT」「EB-426WT」
一方「EB-436WT」と「EB-426WT」は教育向け超短焦点モデルで、WXGAの解像度を持つ。教卓などに置いて投影しやすいデスクトップモデルで、83㎝の近距離からでも80インチの投影が可能。電子黒板機能は、複数名で同時に書き込めるマルチペンに対応。同梱のペンツールソフトを使い、文字や図を交えた授業に活用できるほか、オプションで書画カメラ(実物投影機)も用意。立体物を撮影して、大画面に投影し、その上に書き込みながら説明するといった応用ができる。
価格はいずれもオープンプライス。実売価格は1月17日発売のEB-1410WTが30万円前後、1月24日発売のEB-436WT/EB-426WTが20万円前後/18万円前後になる見込み。
大画面の液晶テレビなどを利用した電子黒板ソリューションに比べて移動や設置の自由度が高い点を同社では強調。今回の製品を通じて2013年はインタラクティブ機能搭載プロジェクターを1万5000台程度販売していく計画だという。
主なスペック | |||
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製品名 | EB-1410WT | EB-436WT | EB-426WT |
価格 | オープンプライス | ||
予想実売価格 | 約30万円 | 約20万円 | 約18万円 |
発売日 | 1月17日 | 1月24日 | |
方式 | 3LCD | ||
投影レンズ | ミラー反射式 | 広角レンズ | |
解像度 | 1280×800ドット | ||
輝度 | 3100ルーメン | 3000ルーメン | 2500ルーメン |
コントラスト比 | 3000:1 | ||
光源 | 215W UHE | 230W UHE | 200W UHE |
映像入力端子 | D-Sub15ピン、ビデオ、DisplayPort、HDMI | D-Sub15ピン×2、ビデオ、S-VIDEO、HDMI | |
USBメモリー | ○(2系統) | ○(1系統) | |
サイズ | 幅367×奥行き375×高さ155mm | 幅345×奥行き300×高さ300mm | |
重量 | 5.6kg | 4.1kg | 3.9kg |