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Apple Geeks ― 第65回

使い勝手向上! iOS 5.0.1で密かに変わった「iCloud」

2011年12月05日 12時00分更新

文● 海上忍

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 本連載「Apple Geeks」は、Apple製ハードウェア/ソフトウェア、またこれらの中核をなすOS X/iOSに関する解説を、余すことなくお贈りする連載です(連載目次はこちら)。

 UNIX使い向けを始め、Apple関連テクノロジー情報を知りつくしたいユーザーに役立つ情報を提供します。

実は変更されているiCloudの仕様

 iCloudには、他のアップル製品と決定的に異なる点がひとつある。ユーザーに供給するのはあくまで「サービス」であり、その仕様を変更する権限がアップルに残されているということだ。ハードウェアと(パッケージ型の)ソフトウェアは、いったんユーザーの手に渡ってしまえば、メーカー側がその使い方を大幅に制限することは難しいが、iCloudならば可能だ。それは利用規約を見ても明らかだろう。

 実際、iCloudのサービス開始から1ヵ月程度しか経過していないが、その仕様の一部はすでに変更されている。まずは、一般公開中の(NDAの制約を受けない)開発者向けドキュメント「Technical Q&A」の1719番、「QA1719:How do I prevent files from being backed up to iCloud and iTunes?」をご覧いただきたい。

 QA1719の要点だけかいつまんでいうと、そこには「iOS 5.0.1以降、iCloud/iTunesバックアップから指定したファイルの除外が可能になった」ことが記されている。iOS 5およびiCloudのサービス開始当初は、アプリが扱うファイル/データのすべてがバックアップ対象とされていたが、iOS 5.0.1以降は表1のとおり仕様が変更されたのだ。

 ログなどのキャッシュ/一時使用のデータは除外されるようになり、それ以外のオフラインデータについても拡張属性(do not back up属性)を設定した場合には除外できるようになった。

表1:iOS 5.0.1以降のバックアップ対象データ
種別 用途 ディレクトリー 対象
重要なデータ ユーザーが作成するデータ/
再作成不可のデータ
Documents
キャッシュデータ 再ダウンロード
または再作成が可能なデータ
Library/Caches ×
一時使用データ 使用期間の短い一時的なデータで、保存が不要なデータ tmp ×
オフラインデータ ネットワーク非接続時に利用するデータ Documentsか
Library/Private Documents

:拡張属性の形でバックアップ非対象が明示されたデータも除外される

 この“QA1719”ドキュメントは開発者向けであることから、新仕様が求められるのは今後(iOS 5.0.1以降)リリースされるiOSアプリということになる。言い換えれば、iOS 5.0.1以前にリリースされたアプリは、アップデートしないかぎりアプリの全データがバックアップされるわけだ。

iOS 5.0リリース直後は、アプリが保有するデータすべてがバックアップ対象とされていたが……

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