手触りは極めてドライ
マットブラック系の筆記具は、夏場は手の汗が付いて目立ったり、一時的にまだらな跡形がついたりといったことが頻発しがちだが、キャップレスのマットブラック塗装は、極めてドライな感覚でそういった心配は皆無だった。
原子力潜水艦のようなずんぐりむっくりした形状のマットブラックのキャップレスには、繊細感は皆無だが、そのぶんタフなイメージは最強だ。親指の腹で、万年筆の最後部をノックすると、かなり強いタクタイル感を指先に感じながら、ノック部分は沈み込んで行き、ペン先ユニットの一部が先端のシャッターを押し開け、ペン先がヌウッとに露出する。
今回、筆者は中字である「M」モデルを購入したが、規格表示が同じでも、どうも海外製の万年筆と比較すると、国産商品はわずかに筆跡は細く感じてしまう。しばらく使い込んで太くして行こう。そして、従来のキャップレス同様に人生3度目のキャップレスも、カートリッジ式インクを使用している。
キャップを取り外すことなく、筆記したいときにワンプッシュするだけで、即座に書ける便利なキャップレスだが、ここまでマットブラックにこだわった商品ならペン先もすべてが完全ブラックのモデルも欲しかった。18Kの書き心地を堪能する実用モデルと、ブラッキーなステンレス製ペン先の2モデルがあれば、きっとまとめて両方を買ったに違いない。
今回の衝動買い
アイテム:パイロットコーポレーション「キャップレス マットブラック」
価格:1万8900円(楽天にて1万6065円で購入)
T教授
日本IBMから某国立大芸術学部教授になるも、1年で迷走開始。今はプロのマルチ・パートタイマーで、衝動買いの達人。
T教授も関わるhttp://www.facebook.com/KOROBOCLで文具活用による「他力創発」を実験中。
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