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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第217回

500メートルで繰り広げられる海の公園の猫模様

2011年09月16日 12時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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こんなところでも猫の格差社会が

 そうこうしているうちに16時を回り、暑さも少しやわらぎ、猫たちがフラフラし始める時間。トイレの近くで別の黒猫を発見。しきりに鳴いている。

 一緒にいた友達が「水を飲みたいんじゃない?」という。確かに蛇口が並んだ水場のすぐ下で鳴いてる。

さっきのとは別の黒猫。小さなキャップから器用に水を飲んでいる。そんなものしかなくてすまんかった(2011年8月 パナソニック DMC-G3)

さっきのとは別の黒猫。小さなキャップから器用に水を飲んでいる。そんなものしかなくてすまんかった(2011年8月 パナソニック DMC-G3)

 手近な器がなかったので、ペットボトルのキャップに水を汲んで置いてみると、「そうそう、それを待っていたんだよ」とばかりに飲み始め、結局3杯くらいおかわり(といってもペットボトルのキャップなので量は少ないのだが)。

 このあたりに猫が3~4匹いたのだが、とても人なつこく、撫でられて悦んでいたのであった。

髭もピンとしてないし、痩せてるし、足は濡れて汚れてるし。さっきの場所からあまり離れてないのに、ああ、猫の格差社会。近づかしてくれないので望遠ズームにつけかえて(2011年8月 パナソニック DMC-G3)

髭もピンとしてないし、痩せてるし、足は濡れて汚れてるし。さっきの場所からあまり離れてないのに、ああ、猫の格差社会。近づかしてくれないので望遠ズームにつけかえて(2011年8月 パナソニック DMC-G3)

 そろそろ帰ろうかと歩いていると、また別の場所で猫がフラフラ出てきた。ほんの数十メートルしか離れてないのに、さっきの猫たちとは違って、なんか荒んでて痩せてる。髭もよれよれだ。

 「おなかがすいた」というより「飯食わせろ」って顔だ。

 この差はどこからきたのか、猫社会も厳しいのだろう。がんばって生き延びておくれ。

 でも、我々はバスの時間があるので(結局、わたしが猫にかまっていたせいで乗りそびれたんだけど)先へ進む。

パナソニックのG3にオリンパスの超広角ズームレンズ(9-18mm)を装着してローアングルでぐぐっと迫ってみた。毛並みがよくて髭も長くて栄養状態もよさそうで肉球もピンク(2011年8月 パナソニック DMC-G3)

パナソニックのG3にオリンパスの超広角ズームレンズ(9-18mm)を装着してローアングルでぐぐっと迫ってみた。毛並みがよくて髭も長くて栄養状態もよさそうで肉球もピンク(2011年8月 パナソニック DMC-G3)

 バス停前の駐車場にも猫発見。こっちはなんかふくふくしていて、とても健康そうで堂々としている。

 あまりに堂々としているので、超広角ズームに付け替えてぐぐっと寄って撮ってみた。

 ほんの500メートルほどの間にいろんな猫模様を見た1日でありました。


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筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイ ン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメをレビューをしている。趣味はネコと自転車と古道散歩で、天気がいい日は自転車で都内を走りながらネコを探す日々。単行本は『ともかくもっとカッコイイ写真が撮りたい!』(MdN。共著)、『デジカメ撮影の知恵 (宝島社新書)』(宝島社新書)、『デジタル一眼レフカメラが上手くなる本』(翔泳社。共著)、『東京古道散歩』(中経文庫)、『古地図とめぐる東京歴史探訪』(ソフトバンク新書)。Twitterアカウント @ogikubokei。ブログは http://ogikubokei.blogspot.com/


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