新しい全自動モード「シーンインテリジェントオート」と
撮影画像にエフェクトを加える「クリエイティブフィルター」
ここからはX5の新機能について触れていこう。まず、新しい撮影モード「シーンインテリジェントオート」が加わった。従来から全自動モードは備わっていたが、「プログラムオート」の延長線上でしかなく、一部の機能が変更できないようにして間違いが起きないような仕様だった。
具体的には、露出、AF、AWB(オートホワイトバランス)、ALO(オートライティングオプティマイザ)による制御だったのだが、今回追加されたシーンインテリジェントオートでは、新たに「PSA」(ピクチャースタイルオート)の機能を加えた5つのオートが連携する「EOSシーン解析システム」で制御されるようになった。
特に色合いに関してはPSAの機能により、AWBで色を整えた上で更に特定の色を強調するなど、効果的な写真が撮れるようになってる。
また、60Dに採用されていた「アートフィルター」機能が、「クリエイティブフィルター」と名前を変えてX5に搭載されている。撮影後の画像に対して処理する機能で、用意されているエフェクトは「ラフモノクロ」「ソフトフォーカス」「魚眼風」「トイカメラ風」「ジオラマ風」の5つ。魚眼風は新搭載となる。
また、X5では記録画像の縦横比、アスペクト比を変更できるようになった。基本は3:2で、左右上下をトリミングする形となる。
さらに動画機能も強化されている。X4では「動画クロップ機能」で約7倍に拡大できたが、記録解像度がVGAになってしまっていた。しかし、X5では3倍から10倍まで撮影中のデジタルズームが可能になっている。
同社の外部ストロボ「EX」シリーズを使って、ワイヤレスで多灯撮影を行なえる。複数個のストロボを用意する必要があるが、内蔵ストロボを使ってほかのストロボとの連携を行なえるようになった。
そのほかにも「機能ガイド」や「表現セレクト」などの機能が新たに加わっているが、これらはX50と共通なので後述する。