キヤノンから「EOS 50D」の後継機、「EOS 60D」が9月中旬に発売される(関連記事)。同社のデジカメラインナップの中核を成す機種で写真好きなアマチュアからプロのサブ用途まで幅広い層に対応する。今回製品版前のβ機を入手したので、外観や機能を中心にチェックしてみた。
パッと見あまり変わらない? でも全然違う!?
大きさは50Dの幅145.5×奥行き73.5×高さ107.8mmから幅144.5×奥行き78.6×高さ105.8mmへとなり、厚みが増してはいるが高さや横幅は僅かながら小さくなっている。重さは50Dの730gから675gへ軽量化されている。軽量化といっても約55gと僅かで、専用充電池1本分にも満たない程度だが、少しでも軽くしたいと思う人には朗報だろう。
外観は正面からパッと見た感じはそれほど変わらないが、細部を見ていくとインターフェイス周りを始め、かなりの変更点が見られる。モードダイアルは中央のロックボタンを押しながらでないと回せなくなったし、電源スイッチも従来の背面下方からモードダイヤルの手前に変更されている。そして背面のインターフェイス周りはボタンはデザインから数まで大きく変わった。
50Dでは左側に縦一列にボタンが並んでいたが、60Dでは「EOS Kiss X4」のようなボタン配置に近くなった。これはバリアングル液晶モニター採用の影響だろう。
「EOS 5D Mark II」や「EOS 7D」で見られたマルチコントローラーがサブ電子ダイアルと一体化するなど、EOSの2桁シリーズはボタンの機能が若干変化はあったものの、歴代通して結構共通性のあるインターフェイスだった。
しかし60Dでは大幅に変更が加わった。いままでは両手で抱えて左右両方の指で操作を行なうようになっていたが、基本的には右手だけで操作ができるようにしたのだろう。
右手だけでの操作に慣れればいいのだが、ちょっと触った感じでは画像消去ボタンの位置が左上にあるのが一番気になった。いままでのキヤノンのデジイチの場合、ここにはメニューボタンがある。従来の機種に慣れている人だと少し戸惑うかもしれない。