AMD Fusion Tech Dayレポート Vol.2
AMDのイベントでFusion APU搭載マシンが続々と登場!
2011年01月27日 02時37分更新
文● 小西利明/ASCII.jp編集部
新世代のネットブック?
AMD C-50搭載ノート
AMD C-50を搭載する東芝の国内未発表ノート「NB550D」
AMD Eシリーズが、Core i3/Pentium搭載のCULVノートを置き換えるCPUだとすれば、Atom搭載ネットブックを置き換えるのが、AMD Cシリーズだ。TDP 9Wの低消費電力が特徴で、デュアルコア版の「C-50」はクロック周波数こそ1.2GHzと低いものの、デュアルコアとFusionの内蔵GPU(Radeon HD 6250)により、優れた総合性能が期待できる。
2010年はネットブック市場の退潮が目立った年だったが、その理由のひとつとしてAMDが挙げているのが、「Atomの低性能によるユーザー体験の悪さ」。その点、Fusion APUは性能面でAtomより優れているので、ネットブックでもよりよいユーザー体験を得られるというわけだ。
Eee PC 1015bでのWindowsエクスペリエンスインデックスの値。プロセッサの値は動作周波数のためか、Atom N550よりやや低いが、ほかの値、特にAtomの弱点となるグラフィックス性能は圧倒的に高い
デモ会場では、まず東芝の未発表ノート「NB550D」が目を引いた。2010年12月に発売されたネットブック「dynabook N300」とほぼ同じ筐体に、C-50を搭載している。ASUSTeKやAcerも、ネットブックの筐体にC-50を搭載した製品を出展。もしかしたら2011年は、「ネットブックといえばC-50搭載」といった状況になるかもしれない。
AcerのC-50搭載ノート「Aspire One 522」。メモリー1GBとスペックは低いが、ディスプレー解像度は1280×720ドットある
ASUSTeKのEee PCシリーズにも、C-50搭載の「Eee PC 1015b」が登場するもよう。OSはWindows 7 Starterを搭載していた
レノボのC-50搭載ノート「IdeaPad S205」。ネットブックというよりも、ごく普通の低価格モバイルノートに見える
Mini-ITXマザーボードも多数出展
完成品のノートや超小型デスクトップだけでなく、Mini-ITXタイプのFusion APU搭載マザーボードも、ボードベンダー各社から出展されている。超小型パソコン自作やベアボーン用として、日本のパーツショップでも見かけるようになりそうだ。
展示マザーボードの中では大きめの、ASUSTeK「E35M1-M PRO」。CPUにE-350を搭載するほか、SATA 6Gbps対応、PCI Express x16スロット装備など、機能は充実している
同じくASUSTeKのE-350搭載「E35M1-I DELUXE」。巨大なヒートシンクが目を引くほか、テレビチューナーと思わしきMini PCIカードも装着されている
Gigabyteの「E350N-USB3」。名前のとおりE-350搭載で、USB 3.0もサポートする
ASRockのE350搭載マザーボード「E350M1」。シンプルな構成だがPCI Express x16スロットを装備
SapphireのMINI-ITXマザーボード。USB 3.0を2ポート搭載する
こちらはE-240を搭載するPowerCoolerのマザーボード。先述のMini PCで使われているもののようだ