低遅延で違和感なくゲームをプレイ可能
ワイヤレスでありながら遅延が小さいこともポイント。単純な音楽再生であれば遅延はほとんど気にならないが、ゲームをプレイしていると、画面と音のズレはプレイに影響を与えかねない。
しかし12msと遅延が抑えられたPDX-W61なら、違和感を覚えることなくゲームに没頭できる。外出時だけでなく、自宅でもちょっとした空き時間にiPhoneでゲームをプレイしているというユーザーには、見逃せない部分だろう。
ヤマハはPDX-W61の前モデルとして、「PDX-W50」をリリースしていたが、両者の違いとして背面のライン(AUX)入力端子の有無が挙げられる。PDX-W50のインターフェースはAirWiredのみで、iPhone/iPod以外の音声を出力することはできなかった。
PDX-W61ではケーブルを接続することにより、外部機器の音声を出力が可能になった。普段はiPhone/iPodスピーカーとして利用し、必要に応じてPCの音声を出力するといった使い方ができるわけだ。
細かな点だが、トランスミッターを装着したiPhoneやiPodをそのまま設置できる充電器が用意されている点にも注目したい。普通、トランスミッターを装着すると、Dock端子が塞がってしまうため、そのままではiPhone/iPodの充電ができない。
しかしPDX-W61付属の充電器は、トランスミッターを接続してワイヤレスで音楽を楽しみつつ、同時に充電も行なえる。バッテリー残量が少ない状態で自宅に帰ってきても、音楽を聴くことが可能だ。
今後はAirPlay対応がポイントになるか
ワイヤレスということで高い利便性を実現しているほか、非圧縮伝送によって音質の低下もなく、クリアなサウンドを楽しめる。自分の部屋などでiPhoneやiPodに保存した音楽を快適に聞きたいと考えているのであれば、間違いなく満足できる製品だろう。
さて、iPhone/iPod用スピーカーは現在多数リリースされているが、このPDX-W61を使っていて感じるのは、今後はこうしたカテゴリの製品にもワイヤレス化の波が押し寄せるだろうということ。わざわざスピーカーの前まで行くことなく、手元でiPhone/iPodを使って選曲して再生できる快適さを一度体感してしまうと、本体直挿しタイプのスピーカーはかなり面倒に感じてしまう。
そうした中で今後の鍵を握りそうなのが、iPhoneやiPad内の映像や音楽をネットワーク経由で伝送するアップルの「AirPlay」(関連記事)である。
すでにAVアンプなどにおいてAirPlayへの対応は始まっているが、今後はPDX-W61のような小型スピーカーにも広がっていくのは間違いないだろう。
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