モックのあまりの大きさにビビる
予約開始日は12月1日。満を持して量販店の店頭に赴くと、モックアップが展示してあった。その第一印象は「デカイ」。サイズ的には幅62×奥行き11.9~14.7×高さ126mmであり、隣に陳列されていた「GALAXY S」(幅64×奥行き9.9~12×高さ122mm)とそれほど変わらないはずだが、角ばったデザインがより一層、大きさを強調しているように思える。
思いのほかデカイので、ちょっと怯む。「もう少しスマートなデザインのスマートフォンのほうがいいんじゃないのか?」「このまま予約して後悔しないだろうか?」「発売日(12月17日)までまだ時間があるじゃないか……少し考えさせてくれ」――といった声が頭の中で去来し、結局その日は予約せず。
しかし、その水面下で恐るべき予約合戦になっているとは、このとき知る由もなかった。
発売日前日に在庫薄っぽいことが判明
うだうだ悩んでいるうちに、発売日前日(12月16日)を迎える。その頃には購入することをほぼ決めていたのだが、まあ、予約なしでも買えるだろう、とタカをくくっていた。
ところが、その日の夕方すぎのこと。突然、当編集部の携帯電話担当のOから「人気がありすぎて年内は買えないんじゃないですか?」的な発言が飛び出す。
(はーっ!? 昨日までは余裕で買える的な話をしていなかった? そういう話はもう少し早く言ってくれよ!)という憤りを抑えつつ、ほかの編集部にも情報収集をかける。すると、「発売日に入手するには、12月1日の早い時間に予約してないと無理です」とか「何を今さら……そんなことは予約日に分かっていた話ですよ」といった反応が返ってきた。
この時点でもまだ“当日販売分はあるだろう”とタカをくくっていた私は、とりあえず夜中に新宿の大手量販店に偵察にいくことにした。もし行列ができていたら……と(今から思えば無駄に)ドキドキしながら見に行ったのだが、実際のところ誰ひとりいない。ほっと胸を撫でおろす。
翌朝9時、満を持して新宿に乗り込む。新宿には大手量販店が数店舗あるが、最初の店が開くのは9時30分だ。やはりまだ誰も並んでいない。開いたと同時に店員に「REGZA Phoneありますか?」と聞いてみる。すると、あっさり「予約以外の在庫はありません」との返事が返ってきた。
ここに至ってなんとなく事態を把握してきた。次いで10時、10時30分と量販店に開店直後に突入するも、「在庫はありません」「予約受付中です」との無情な返事ばかり。あれだけ大々的に店頭に「REGZA Phone本日発売!」と書いてあるのに買えないとは……。
(もしや新宿が悪いんじゃないか?)と、最後のあがきとも言える思いつきが浮かんだのは、喫茶店で途方にくれながらコーヒーをすすっていた10時40分すぎ。ここからできるだけ離れた場所でなら、売っているのではないか?
ということで、(私の次の予定までに戻ってこられる範囲で)新宿から行ける最も遠い場所、立川駅(東京都立川市)に赴いた。そこで量販店やショップを覗いてみたのだが、結局在庫なんかない。つまり、これは事実上の「予約販売」状態だったということだろう。とぼとぼと舞い戻った新宿で予約したのは言うまでもない。
後日、社内外のいろいろな方々に「REGZA Phone買えませんでした」と話をしたところ、大体はまず鼻で笑われ、一様に「すべてのスマートフォンに言えることとして、発売日に買いたいなら、予約開始日に、大都市の量販店で、なるべく早めに予約を行なうべき」といったことを言われた。
基本的には予約数が在庫数を上回っていれば、当日販売は行なわれないというのがスマートフォン(携帯電話も!?)の常識らしい。その点では(当日販売を行なった)iPhoneこそ例外なのだろう。
ということで、私は待っている。特に今宵はクリスマス・イヴである。予約した店から「REGZA Phoneのご用意ができました」と電話がかかってくる瞬間を。“クリスマスの奇跡”は起きるのか!? 起きないだろうな。
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