あれ、“フォルダー”ごと保存できない!?
ここまでの設定に丸2日。さぁ、これでうまくいくはずだ。試しにsyachoフォルダーにmiraiアカウントからアクセスし、画像ファイルを保存してみた。これは見事成功! そして意気揚々と、フォルダーごとファイルをアップロードしてみようとしたところ失敗。
「マジかよー!! ねぇ、ウソだって言ってよR410!」
原因はおそらく、アクセス許可エントリ画面の設定ミスだと予想。なぜなら、ほぼその画面しかいじっていないからである。ということで、syachoフォルダーに対するmiraiアカウントの設定をもう一度確認してみた。すると、「ファイルの作成/データの追加」という、いかにも怪しげな設定項目を発見。
ヘルプファイルを確認してみると、文字通り“フォルダーを作成する権限を与えるかどうか”の設定とのことだ。
つまり、miraiアカウントはsyachoフォルダー内に、フォルダーを作成する権限が無かった。そのため、ファイル単位の保存はできても、フォルダー単位での保存ができなかったということらしい。そこで、「ファイルの作成/データの追加」にチェックを入れて、再びフォルダーの保存を試みたところ成功した。
次にsyachoアカウントからもsyachoフォルダーにアクセスして実験してみた。こちらは設定通り、ファイルの保存や変更・削除など一通りの操作ができ、なおかつ実行ファイルはサーバー上で実行できなくなっていた。
突然消えたsyachoフォルダー
アクセス許可の設定を終えて一安心したので、僕のmiraiアカウントから無意味に巨大ファイルをアップロード。「さすがRAID 5を構築してあるサーバー。保存速度が速いなー! NASとは違うね!」などと遊んでいると、NASの祟りだろうか、突然syachoフォルダーが消えた。
「また問題発生ですか!」
dataフォルダーに対して2人のアカウントには、読み取り許可しか与えていない。そのため、間違って削除することはない、というか不可能なはずだ。ファイルの保存許可を与えたのは、あくまでも個人フォルダーに対してのみで、ファイルの変更・削除は各個人用に作成したフォルダーに対してしかできないはず。
そこでsyachoアカウントからdataフォルダーを参照してみると、逆にmiraiフォルダーが消えている。
これは消えたのではなく、見えていないということだろう。うーむ、またしてもアクセス許可エントリ画面の設定ミスだろうか? 再び画面を開いて、ヘルプファイルと格闘すること3時間。「アクセス許可の読み取り」という設定を発見。
どうやらこの設定にチェックを入れていないと、アクセス許可レベルの低いフォルダーが表示されないらしい。となれば、実験あるのみ。早速、双方のアカウントの「アクセス許可の読み取り」にチェックを入れて、1分ほど待つと、無事お互いの個人用フォルダーが見えた。
アクセス許可エントリ画面を設定するときに、syachoフォルダーに対するmiraiアカウントのアクセス許可の設定は、ファイルの閲覧と保存に関する項目以外のチェックをはずしていたので、やはり僕の設定ミスだった。miraiフォルダーに対するsyachoアカウントのアクセス許可設定も同じだった。突然消えたのは、設定が反映されるまでにタイムラグがあったからだ。
「あぁ、やっと設定が終わった」と安堵のため息をもらしつつ、「なんかこいつ、かわいいな……」と共有フォルダーに愛着がわくという不思議な感覚にとらわれているところに社長登場。
社長「ん、設定おわったみたいだね。」
僕「はい。もう完璧っすよ!」
社長「でも、フィルタリング設定を忘れてるよね」
僕「アッーー!」
というわけで次回は、共有フォルダーに保存できるファイル形式の制限に挑戦します。
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