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CEATEC JAPAN 2010レポート 第3回

最新スマートフォンから未来技術までCEATECで見たケータイ

2010年10月06日 21時27分更新

文● 行正和義、ASCII.jp編集部

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富士通のダブルヨコモーションにビックリ!

 メーカー各社もすでに展示の中心はスマートフォンという印象だ。中でも注目は富士通ブースにあった2画面液晶ケータイ。富士通お得意のスライドヨコモーションが上にも下にもついているというイメージだ。2画面とも大型タッチパネル液晶を装備。縦位置でも横位置でも利用できる。

この状態から、こんなことになる。単純にビックリだ

 アプリケーションはやや未完成っぽいところもあるが、上画面からアイコン(メールなど)をドラッグして下画面に投げるようにするなど、2画面の活用法も模索しているようだ。ちなみに現時点ではOSにはSymbianを用いているということで、スマートフォンというよりもケータイに近い存在だが、Androidへの応用も十分可能だとのことだった。

横から見るとさすがに分厚い

 なお富士通ブースにはコンセプトモデルのタブレット端末が参考出品されていた。ただ、画面が明らかにWindows風だったのは意味ありげ? 今後に期待したい。

画面が明らかにWindowsなのは……

 東芝やソニー、パナソニックなどデジタルAV機器を中心に展示している各社では3Dが中心。それもあってか、携帯電話でも3Dを意識したものが見られた。ドコモはワイヤレスジャパンのときと同様に携帯電話サイズの裸眼立体視液晶を展示していたのだが、実際に動作するデモ機としてシャープが用意したのは3Dカメラ搭載携帯電話。裸眼立体視液晶を装備して、撮影するときも3Dで見られる。

レンズが2つ並んで3Dで撮影、液晶側も(写真では確認しづらいが)裸眼立体視液晶を搭載する。ボディやデザインはIS03と似ていた

 高速通信サービスといえば着実に普及を進めているUQ WiMAXでは、次世代のWiMAX2のデモを公開(関連記事)。最大速度は従来の下り40Mbpsから330Mbpsへと有線LANに匹敵する速度が得られるほか、パケットの送受信タイミングがより細かくなるため高速移動時でも切れにくいという。今回のデモは有線による接続であったため、その実力はまだまだ未知数だが、2012年のサービス開始を目指して機器の開発を進めている。

UQ WiMAXではWiMAX2のデモを実施。実際に電波は飛ばしていないながら、300Mbpsの速度が出ていることを見せていた

 CEATECではコンシューマー向けにサービスや製品を提供している会社だけでなく、携帯電話を構成するデバイスメーカーも多数出展しているが、やはりスマートフォンを意識した表示、入力デバイスも数多く見受けられた。ここからはそのほか気になったものをまとめて紹介しよう。

 京セラが海外で発売している「ZIO」を展示。Android OS 1.6を搭載するなど、スマートフォンとしてはローエンドクラスになるが、小型ボディが持ちやすい。日本国内での発売が望まれる。

コンパクトなAndroid端末「ZIO」

こちらも京セラの海外向けスマートフォン。innuendoはクラムシェル式にキーボードを装備、SCP-2700はストレートタイプのキーボード端末

プラズマクラスターイオン発生装置付き携帯電話。さすがにボディがぶ厚い

アルプス電気が技術展示していた2層ライトガイド式表示切り替えキースイッチ。キースイッチとLED発光部をひとつの膜上に作り込んで表示を切り替る

同じくアルプス電気の展示。スマートフォンはナビゲーション用途にも注目されているが、運転中の操作はもちろん危険。てなわけで、ハンドルにトラックパッド状のインターフェイスを用意し、操作を可能とする提案だ

電子書籍の分野を中心に液晶の高精細化によるデータ表示密度の向上はこれからも重要になる。日立の6.6インチISP液晶はUXGA(1600×1200ドット)と超高精細。電子書籍の表示デモを行なっていたが、ドットの視認ができないほどの表示に驚かされた

携帯電話の表示デバイスとして有機ELはもはや実用段階だが、さらに新しい表示デバイスも。日立がデモしていたMEMSディスプレイは、マイクロサイズのシャッターを開け閉めしてバックライトであるLEDのRGB光を制御するもの

有機ELの高精細化として興味深かったのが、ロームのワンチップ有機ELディスプレイ(参考出品)。LSI上に800×600ドットのフルカラー有機ELが作られており、HD動画が表示されていた。電子ビューファインダーやヘッドマウントディスプレイへの応用が考えられている

こちらはミツミの「2軸レーザー光操作ミラー」。振動するミラーとレーザー光源が一体化し、レーザーで任意の形状を描画することができる。レーザーポインターのポインター形状を凝ったものにすることができるわけだが、レーザーを多色化すれば画像の表示も可能なわけで、プロジェクター型表示デバイスとしてもおもしろい

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