iPhoneでは可能でもAndroidでは不可能
それがBluetoothキーボードの接続
Android端末への接続をサポートするという、画期的な折りたたみ式Bluetoothキーボードがエレコムより「TK-FBP017BK」として発売された。外箱に正式に対応をうたわれているXperia/HTC Desireのほかにも、iPhone(要iOS4)/iPad、PLAYSTATION 3、Windows Mobile 6.1以降、Windows XP(SP3)/Vista/7などで利用できる。実売価格は約1万3000円。この製品を編集部では早速購入してテストした。
もっともAndroidでBluetoothキーボードが繋がることって、そんなに画期的なの? という疑問を持つ人もいるかもしれない。というのもiPhoneやiPadでは、すでに繋がるからだ。実際iPhoneがiOS4でBluetoothキーボードに対応してからは、IT系メディア業界においても、発表会などでiPhone+Bluetoothキーボードを使って原稿を作成している人を見かけるようになっている(本当の話)。
ちなみにiPhoneやiPad、さらにPCなどで、Bluetoothキーボードを接続する際は「HID(Human Interface Device)」という、各種入力機器用のプロファイルを用いる。ところが、現在国内でリリースされているAndroid端末にはこのHIDプロファイルをサポートしている製品がない。てなわけで、Android端末ではBluetoothキーボードは使えないというのがこれまでの常識だった……のだがTK-FBP017BKが覆したのある。
なぜTK-FBP017BKがこの常識を覆せたか。その秘密は「SPP」というプロファイルを用いる点にある(Android端末以外ではHIDプロファイルで接続するため、切り替えスイッチが用意されている)。SPPは「Serial Port Profile」の略。そうシリアルポートだ。昔のPC/AT互換機ではシリアルポートにマウスを繋いでいたので、それと似たようなモノってところだろう。
ただし、SPPは通常入力機器を繋げるためのプロファイルではないため、TK-FBP017BKとの接続には、専用の文字入力ソフトをインストールしておく必要がある。具体的にはエレコムが無償提供する「EleWnn」というソフトを導入する(ウェブ上からダウンロード可能)。ソフト名からもわかるように、内部的にはオムロンソフトウェアが無償で公開している「OpenWnn」が用いられており、連想変換もサポートするほか、変換性能もまずまずといったところだ。