WordPressは「ナン」? 開発者、ユーザーが発表
キーセッションのあとはメインホールとサブホールの2つに分かれて、WordPressユーザーによる発表が続いた。
立ち見が出るほどの盛況ぶりだった「デザイナーのための適当プログラミングから始める WordPress 高速マッシュアップ術」では、キャンプフォーの高山一登さんが、PHP初心者でも簡単にできるWordPressのカスタマイズ方法を紹介した。「プラグインを組み合わせるだけでオリジナルのCMSにマッシュアップできる。プログラマーではないデザイナーにとって、WordPressは楽しい開発環境」と話す高山さんは、WordPressと外部サービスを組み合わせて、子どもの成長を記録するフォトログサイトの作り方を説明した。
「WordPress+BuddyPress+Amazon EC2=loftwork.com 7.0」では、ロフトワークの諏訪光洋社長が、WordPressを利用してリニューアル中の「loftwork.com」の取り組みを紹介した。loftwork.comはロフトワークが10年前から運営するクリエイター向けのポータルサイトで、1万5000人の登録クリエイターが自身の作品を公開するポートフォリオとして利用している。
今夏に予定される6回目のリニューアルでは、多言語展開、安定した運用、外部連携を目的に、WordPressとBuddyPress(WordPressベースのSNS構築ツール)、Amazon EC2を採用した。WordPressを採用したのは、「今後、API公開やユーザーにテーマをカスタマイズしてもらうことを考えると、オープンで外部連携がしやすく、盛り上がっているものがいいと考えた」から。「いままではリニューアルが終わったら完成だったが、新しいloftwork.comでは継続的・定期的に機能を追加していきたい」
「Movable Type ユーザーが WordPress を初体験」では、ブロガーの永田ゆにこさんが、自身のブログをMovable TypeからWordPressへ移行した経験を紹介した。「百式の田口(元)さんなど、有名なブロガーが相次いで移行したことがWordPressに触れたきっかけ」と話す永田さんは、「インストールも簡単で、使い方もわかりやすい。テンプレートやプラグインも豊富。プレビューが便利」など、ブロガー視点でのWordPressの魅力を語った。
◆
会場では時折、司会者が名刺交換を呼びかけたり、休憩時間を利用して参加者とスタッフがコミュニケーションをとる様子も見られ、「WordPressでつながろう」のイベントのテーマどおり、WordPressユーザー同士の交流も深まったようだ。企業が主催する大規模イベントとは違った、コミュニティイベント独特の雰囲気もまた、WordPressの魅力の1つなのかもしれない。