タッチパネルを活かす独自のウィジェット機能
もうひとつ便利なのが「Samsung WidgetPlus」という、待受画面用のウィジェットだ。カレンダーや無線切り替えなど12種類がプリインストールされ、必要なものを貼り付けて使用する。すばやく情報にアクセスでき使い勝手がいい。
待受画面は全部で3面あり、左右にフリックして切り替える。ウィジェットはドラッグ&ドロップで好きな画面に配置できるので、例えば仕事やプライベートといったように目的に合わせて使い分けると、快適に使いこなせる。
とくに便利なのが「ショートカット」というウィジェット。アプリを起動するためのランチャーで、最大12本のアプリのショートカットを登録しておける。
また、無線LANやBluetoothなどのオンオフをワンタッチで切り替えられる「ワイヤレスマネージャー」と、音楽再生操作が可能な「Mini Player」も、待ち受け画面からワンタッチでコンテンツをコントロール可能で使いやすい。
なお、ウィジェットはWindows MobileのToday画面に表示するアイテムとして動作する。つまり、気分に合わせてWindows Mobile標準のUIに戻すことも可能。ウィジェットは独自仕様なので、今のところ自分で追加することはできない。
ちなみにタッチパネルは圧力を感知する感圧式。ストラップ型スタイラスペンが付属するが、ほとんどの項目は指先でムリなくタップできるので、よほど小さな文字を手書きするのでもない限り、スタイラスペンの常時携行は不要だ。本体にスタイラスペンホルダーはなく、ストラップ穴に通して携行する。
画面の解像度が低くWebブラウズには不向き
ただしバッテリは強力
日本で販売されているスマートフォンとしては最速クラスとなるクロック800MHzのサムスン製のCPU「SC36410」を搭載する。動作はキビキビとしており、アプリの起動はもちろん、Googleマップのズームやスクロールなどにもストレスは感じられない。
ただしビューアー的な使い方には注意が必要だ。特に「Internet Explorer Mobile」の動作には不満を感じた。小振りな液晶(2.6型)と解像度の低さ(320×320ドット)は仕方ないとしても、読み込みの遅さ(IEEE802.11g環境にてASCII.jpトップページで約30秒程度)やズームの鈍さ(ダブルタップでズームはできるがワンテンポ遅れる)は改善の余地があると感じた。ただし、今回評価したのが発売前のテスト機なので、製品版で改めて確認したいところだ。
一方魅力的なのはバッテリ容量。なんと1650mAhもあり、国内のスマートフォンでは最大級。この記事を書くために、無線LANで断続的に通信してみたが、約12時間が経過した時点でもバッテリー容量が約50%残っていた。連続待受時間も約550時間(W-CDMA利用時)と、通常のケータイ並かそれ以上だ。バッテリ残容量を気にせずに持ち歩けるのは他のスマートフォンにはない利点と言えそうだ。
文字入力の便利さはもちろん
コンパクトなスマートフォンを求める人にもオススメ
前述のようにウェブ閲覧には正直向かないが、文字入力をはじめほとんどの操作を片手で快適に行なえるのが大きな魅力。各種ショートカットも充実するうえ、タッチパネルも併用可能で使っていてストレスを感じない。コンパクトなスマートフォンは操作しにくそうと敬遠していた人にオススメしたい。