USB 3.0対応で高速アクセス その実力は?
パソコンの外部インターフェースとしてすっかり定着したUSB。シリアルバスとしてマウスやキーボード、プリンターなどの接続から始まり、最高480Mbps(理論値)に高速化されたUSB 2.0以降は、USB接続のHDDやフラッシュメモリーが普及した。
今回紹介する外付けHDDは、その次の規格となる「USB 3.0」に対応したHDDだ。2008年11月に正式規格となったUSB 3.0のデータ転送速度は、最高で5Gbps(640MB/秒)。もちろん理論値であり、それだけのデータ入出力能力を持つデバイスはまだ存在しないが、CD-ROM1枚程度のデータ容量であれば、1秒ちょっとで送受信できる速度を持つことになる。
このUSB 3.0対応の製品として、最も早期に市場投入されたのがバッファローの「HD-HU3」シリーズである。容量1TBの「HD-H1.0TU3」と、USB 3.0対応インターフェースカード「IFC-PCIE2U3」をお借りして、USB 3.0の実力を試してみた。
なお、現在は他社からもUSB 3.0対応のインターフェースカードやHDDがいくつか発売されている。なぜこの時期にUSB 3.0対応製品が出てきたかといえば、コントローラーチップの本格的な量産出荷が始まったからである。現行の製品は、ほぼすべてがNECエレクトロニクス製の「μPD720200」を搭載しており、バッファローのHDDとIFC-PCIE2U3も例外ではない。インターフェースカードのデバイスドライバーもNECのものを利用している。
IFC-PCIE2U3は、PCI Express x1に装着する拡張インターフェースカードであり、USB 3.0コネクターを2ポート備える。カードのほぼ中央にμPD720200が乗っており、NECエレクトロニクスがμPD720200を発表したときに見せた、リファレンスデザインと似ている。
下位互換のあるUSB 3.0
まずは、外付けHDDとしてのHD-HU3からみていこう。外観は曲線を取り入れたデザインと光沢ブラックのシンプルな箱で、前面中央にシルバーのラインが縦に走っている。その上にインジケーターランプがあるが、電源スイッチなどの操作部分は特にない。背面上部のスリットの向こうに空冷ファン、背面下部にUSB3.0コネクター、付属のACアダプタをつけるコネクターがある。
注目したいのは、このUSB 3.0コネクターと、付属する長さ1mのUSB 3.0対応ケーブルだ。HD-HU3側のコネクターは、通常は機器側に採用されるタイプBコネクターに、さらに小さなコネクター部分を付けたもので、“だるま”状に見える。この、だるまの胴体側を使えば、既存のUSB 2.0/1.1用Bコネクターをそのまま差し込める(その際はUSB 2.0/1.1で動作)。すなわち、下位のUSB 2.0/1.1対応のコネクターとの互換性があるわけだ。
一方、USB 3.0対応ケーブルのもう片側(パソコン側)は、USB 2.0/1.1のAコネクターと外観上はそっくりであるが、内部に5個の接点が追加されている。A側では、よく見ないとUSB 2.0と3.0の区別が付かないが、コネクターには従来のUSBマークに、「SS」(SuperSpeed)の文字が追加された新たなマークとなっている。なお、こちらのコネクターにも、下位のUSB 2.0/1.1との物理的な互換性が確保されている。
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