キーボードやタッチパッドの使い勝手はクセがある
キーボードはデスクトップ用並みのキーピッチ19mmを実現。ボディカラーと同色で、キートップはつや消し樹脂である。しかし、キーストロークが1.7mmとやや浅いことと、キートップ部分がフラットでキー同士の隙間が少ないため、慣れるまでは若干押しにくい印象を受けた。
また、タッチパッド部分とパームレスト部の段差がほとんどなく、さらにボディーと同色で模様も同じため、こちらも操作にはやや難がある。手前側にあるマウスボタンも、1枚のシーソータイプであり、左右の区別がつきにくい。デザイン上はパームレストとの一体感、センスの高さがうかがえるのだが、実用部分についてはもう少し考えてほしかった。
6セルで約10.5時間
驚異の長時間バッテリー駆動
バッテリー容量は6セルで65990mWhのものを、底面後部の中央に搭載する。バッテリーのふくらみに合わせて底面も出っ張っているため、持ち運び時のグリップとして手をかけても安心できる。これで、カタログ値ではあるが約10.5時間のバッテリー駆動というのがすごい。
これにはCPUの消費電力をはじめ、各コンポーネントの電力消費を抑える「TOSHIBA ecoユーティリティ」の効果もあるのだろう。ちなみに、エイサーの1410も6セルバッテリーだが、満容量は48840mWhとなっている(そのため、CPUが遅い1410のバッテリー駆動時間は約7時間である)。
標準搭載メモリーは2GB、底面カバーをあけると1スロットの空きがあるためメモリー増設は容易である(HDDは特殊ネジなので少々面倒だ)。デュアルチャネルによる高速性を生かすためにも、同容量・同仕様のメモリーを追加したいものだ。
全体の性能にも言及しておこう。Windows 7のエクスペリエンスインデックス値は、プロセッサーが4.3で、最低値はグラフィックスとゲーム用グラフィックスの3.2である。今回試用したほかの2機種よりもプロセッサー値が抜きん出ており、さすがはCore 2 Duo SU9400というところだろうか、Windows 7はストレスなく動いている。
チップセットのIntel GS45 Expressが内蔵するGPU「Intel GMA 4500MHD」は、HDビデオのアクセラレーション機能を有する。そこで、各種ビデオコンテンツを再生したところ、H.264エンコードされたものでは再生時のCPU負荷が10%前後、AVI(WMVコーデック)の動画では同30~40%(シーンにより異なる)となった。一方で、無線LAN経由でのニコニコ動画の表示では、同50~60%であった。少なくともCPU・グラフィックス処理が原因で、ビデオ表示がコマ送りになる心配はなさそうだ。
TOSHIBA ecoユーティリティに加えて、dynabook MXには使い勝手を高める各種ユーティリティー類が、多数実装されていたのが印象に残った。本体の揺れや傾きを検知してHDDヘッドを退避させる「東芝HDDプロテクション」、使ったデータに素早くアクセスできる「東芝リロード」などがそうだ。また、ファンクションキーを押したときに、各キーの働きを案内表示してくれる機能もあった。
コンシューマー向けモバイルノートとして、いたせり尽くせりの機能を満載し、しかも直販サイト「東芝ダイレクトPC」での価格は10万9800円。個人が日常的に気軽に使うマシンとして、なかなか良い選択肢になるだろう。
この連載の記事
-
第5回
PC
結局どれが買いなのか!? 7搭載パソコン言いたい放題 -
第4回
PC
PCはパワーだぜ! 7搭載Core i7/i5タワーマシン対決 -
第3回
PC
Windows 7で地デジを堪能したい! 地デジノート対決 -
第2回
PC
Windows 7ならタッチ操作を使いたい! タッチPC対決 -
PC
買うならどれだ!? Windows 7最新パソコン特集 - この連載の一覧へ