グローバル企業にもSMBにも
柔軟な価格体系でクラウドを提供していきたい
グローバル展開が容易であることも、LotusLiveの特徴だ。IBMのサービスなのだから、当たり前と言えば当たり前だが、現地語によるサポートは当然のことながら、回線などのインフラ面も、グローバル展開しているIBMならではの整備のされ方だという。「現地のサーバー要員を探すとなるとたいへんですし、仮に専門家ではない現地スタッフがメールサーバーの管理をするとなると、残業代などの隠れたコストがふくらみます。本社で持たなければいけないもの、現地のものを分けて考えれば、見えない形でメリットが出てくるでしょう」(森島氏)。iNotesに関しては、開始時点ですでに50カ国対応ができていたという。
では逆に、SMB層にとってはどうだろう? LotusLiveは、機能の割には思い切った低価格化をしているという。「LotusLiveはあくまでも既製服なので、この値段でここまで使えるのであれば、納得していただけるだろうというところで照準を合わせています」(森島氏)。企業の組織構造を入れて、部や課でメンバーを管理するような使用形態の場合は、Notes/Dominoでの提供ということになるとのことだ。
価格体系についても、顧客の状況に合わせた柔軟なプライシングを考えている。たとえば、Web会議システムであるLotusLive Meetingは、1会議室を年間契約するというスタイルだが、料金は会議を主催するオーナーに付き、部屋の大きさ(同時接続数)によって料金が変わる。現在は、最大14ユーザーが年間6万7000円、最大28ユーザーが10万3000円という2種類だが、会議室の大きさを変えたコースも今後は用意するという。
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LotusLiveの“ハブ”としての機能は、SalesForceやSkype連携などの目新しさはあるものの、vCardをはじめ聞き慣れた技術に依るところも大きい。それゆえ地味に見えてしまうかもしれないが、あのIBMが確固たる構想の下に打ち出したビジネス用のクラウドサービスだということを忘れてはならない。IBMの信頼感と先見性が入ったうえでの価格として、LotusLiveはやはりリーズナブルなサービスだと言えるだろう。
次ページ<コラム> NotesとLiveの関係そして、自社保有とクラウドの関係 に続く
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