Windows 7は最新のインテルCPUに対応して、さまざまな部分でチューニングされている。今回は、先週行なわれたインテルの開発者向け国際会議「Intel Developer Forum」(以下IDF2009)での関連セッションを元に、最新CPUとWindows 7の関係を解説しよう。
CPU統合型グラフィックスでのメリット
2009年末頃に発表される予定の「Westmere」コアを採用したデュアルコアCPU「Clarkdale」と「Arrandale」には、新しい統合型GPUコアがCPUパッケージに内蔵される。
Windows 7では、グラフィックドライバーモデルの「WDDM 1.1」(Windows Dsiplay Driver Model)で、統合型GPUを念頭において設計されている。
統合型GPUでは、メインメモリー上にビデオメモリー領域を確保する。Windows 7で採用されたWDDM 1.1では、ウインドウごとにメインメモリー上にワーキング領域を取っていたWDDM 1.0の方式を改め、使用するメモリーが少なくなった。これにより、Windows 7では多数のウインドウを開いても、多量のメモリーを消費しなくなったので、パフォーマンスも改善した。
特にClarkdaleでは、メモリーコントローラーがGPUコア側にあるため、GPUから高速にメモリーアクセスが可能となる。さらにインテルでは、Clarkdaleの統合型GPU用のドライバーソフトをチューニングしている。このチューニングにより、GPUが使用するメモリーサイズをコンパクトにしているという。
ただし、インテルのGPU内蔵型チップセットでWDDM 1.1に対応するのは、G35/GM965、G45/GM45以降のチップセットになる。そのため、ネットブックに多い945G系や、安価なG33などではWDDM 1.0までのサポートとなる。
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