出荷マシンをデータベース管理
出荷したマシンすべての構成がデータベースで一元管理され、細かなサポートが得られる点も好評だ。サポートセンターから顧客のマシン構成が即時にわかるため、BTOでカスタマイズしていても個別に対応しやすい。
たとえば、マザーボードは対応していても、グラフィックスカードが非対応(ドライバーが存在しない)というケースもある。同社の場合、顧客の構成がデータベース管理されているので、ユーザーは同社サポートページさえ見れば、自分のマシンが適合しているかどうかが判断できるのだという。
修理でもこのデータベースが役立つ。依頼があった段階でどのようなマシン構成かが判明し、症状などから原因の予測が立てやすいという。実際、同社は修理に関して、製品がサポートセンターに到着してから24時間以内の返送している。しかも、単純に部品交換で対応するのではなく、きちんと原因を究明した上で、というから驚きだ。
このデータベースを活用すれば、顧客がどのくらいの周期でマシンを買い換えているのかがわかるため、「これから買い換え時期を迎える顧客に対して、Windows 7への買い換えを促すようなメッセージを出すこともできる。こうしたアクションなども検討している段階」だという。
Windows 7のビジネスに関して聞いてみると、河合氏は「今年の年末商戦は(Windows Vistaの時よりも)いい形で迎えられると思います。ですが、ビジネス用途では(買い替え需要の)ピークは年度末でしょう」と予測している。
Windows 7の普及時期については、「個人から個人事業主、小規模ビジネス、そして中、大企業」という順に進むと考えているそうだ。やはり大規模企業になるほど、検証などの時間が必要となり、導入までには時間がかかるようだ。
また、64bit版OSも、「いままではCADやエンスー向けといったイメージ」だったが、Windows 7では、「もう少し裾野を広げることができるだろう」とする。メモリーが安価になり、単純にパフォーマンスを上げる目的でも用途によっては64bit OSのメリットが享受できそうだ。
Windows 7自体の評価を聞いてみると、「(Windows 7には)いろいろとメリットがありますが、Windows Vistaを土台にした安定性、信頼性、モバイル環境でのインターネットへの接続性といった部分が大きく、現在XPを使っているのであれば、将来を見据えて(早めに)導入すべき製品といえます。そういうわけで、当社としても、非常に期待しているし、マイクロソフトと一緒になって、盛り上げていきたい」と、強い期待感を示した。
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