パフォーマンスと省メモリに対応したWindows 7
Windows 7は、省メモリで高いパフォーマンスを出せるように設計されている。
中川氏 「Windows 7は、Vistaの反省の上に開発されているため、パフォーマンス面、省メモリでの動作を考えて開発されています。ただ、ハードウェアの進歩は、Vista発売以来どんどん進んでいます。多くのPCでは4GBメモリといった環境も当たり前になってきた。そこで、Windows 7では、多数のアプリケーションを動かしてもパフォーマンスが低下しないようにしたり、電源を入れてすぐに使えるようにしたりしています」。
Windows 7は、Vista以降にリリースされたハードウェアの変化をキャッチアップしている。たとえば、Vista以降のPCでは、マルチコアCPUも普及した。Vistaでもマルチコアへの対応は考えられていたが、Windows 7ではよりマルチコアを効率よく利用する仕組みが採用されている。これにより、最新のCPUを使えば、Windows 7のパフォーマンスはよりアップする。
ハードウェアの普及状況も、Windows 7には追い風だろう。Windows XPを使っている企業の多くは、VistaをダウングレードしてXPを使用している。そのため、たとえXPを使っていても、ハードウェアはVistaが動作するスペックになっているので、Windows 7の受け皿は整っていると言っていい。
Windows 7は
エコOSになるか?
中川氏 「もう一つ、企業ユーザーの方々に訴えたいのは、省電力性なんです。Windows 7では、電力のコントロールをより細かく行なうことで、省電力化を実現しています。ノートパソコンであれば、省電力化はバッテリーの持ちに直接関わってきます。Windows 7では、Vistaよりも10%以上バッテリーの持ちが良くなっています。
最近では企業において、CO2削減が大きな課題となっています。Windows 7では、パソコンに人感センサーを追加することで、人が近くにいなければ、自動的にモニターの電源をオフにして、PCをスタンバイモードにします。Windows 7では、電源コントロール機能が強化されているため、人感センサーが反応すれば、すぐにPCを利用できるように復帰させます」。
こういったことができれば、オフィスでPCをつけっぱなしにして帰宅したり、工場で短時間しかPCを使わないのに、PCの起動を待っているわけにはいかないので、ずっとPCの電源をオンにしているということもなくなる。これにより、Windows 7はCO2削減にも威力を発揮すると、中川氏は言う。
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