Webサイトの問題点を把握しよう
リニューアルの前に、現状を把握します。以下はASCII.jpのあるサブドメインの概要です。
セッション数 | 255万2832セッション |
ノーリファラー | 87万3133セッション |
34.20% | |
参照サイト | 74万7784セッション |
29.29% | |
検索エンジン | 93万1861セッション |
36.50% | |
ユニークユーザー | 108万1808UU |
ページビュー | 941万4312PV |
平均ページビュー数 | 3.69PV |
平均サイト滞在時間 | 2分55秒 |
直帰率 | 48.10% |
新規セッション率 | 27.89% |
実は、この表をどんなに眺めていても、リニューアルの方針は見えません。Google Analyticsにはリニューアルの参考になる適切なレポートがないのです。そこで私がASCII.jpのリニューアル用に作った分析シート(ユーザーサマリーシート)を紹介します。
ユーザーサマリーシートの画像をクリックすると、PDFをダウンロードできます |
ユーザーサマリーシートは、Google Analyticsの指標を転記して、ユーザーのWebサイト内の回遊状況を把握するために使います。
「『直帰セッション』ってなんでしょうか?」――1ページしか読まずに帰ってしまうセッションのことです。直帰セッションのユーザーはサイト内で何も行動していませんので、行動を分析できません。滞在時間が0秒の場合もありますので、アクセスを解析する意味がないのです。しかし、Google Analyticsの平均ページビューは、直帰したユーザーの1ページ分を含んでいます。直帰セッションを除外して平均ページビューを見るのがユーザーサマリーシートの目的です。
以下は、ユーザーサマリーシートに記入する値を表に置き換えたものです。総セッション数、ユニークユーザー、平均ページビュー、直帰率、ページビューは「ユーザー」→「概要」メニューの「ユーザー サマリー」レポートから転記します。滞在中のページビュー数が1ページビューのセッション数は、「ユーザー」→「リピート訪問数」→「滞在中のページビュー数」メニューの「滞在中のページビュー数」レポートから、1 ページビューのセッション数を転記します。
総セッション数 S |
2,552,832 | |
ユニークユーザー U |
1,081,808 | |
訪問頻度 S÷U |
2.36 | |
平均ページビュー Pa |
3.69 | |
直帰セッション |
直帰率 B |
48.10% |
滞在中のページビュー数が1ページビューのセッション数 S1,P1 |
1,227,982 | |
非直帰セッション |
2ページ以上読み進むセッション数 S-S1=S2 |
1,324,850 |
ページビュー P-S1=P2 |
8,186,330 | |
平均ページビュー P2÷S2 |
6.18 | |
ページビュー P |
9,414,312 |
Google Analyticsの平均ページビューは3.69でしたが、非直帰セッション(2ページ以上読むユーザーのセッション)では平均6.18ページ読まれています。ただし、「非直帰セッションの平均ページビューは6.18」も誤解のもとです。このサブドメインの滞在中のページビュー数は以下のように、1ページに次いで2ページが多く、「平均ページビュー6.18」は、あくまで平均です。