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9歳の自分が歌った感じ――中島愛さん、メグッポイドを語る

2009年06月25日 16時00分更新

文● 宮坂琢磨

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VOCALOIDソフト「Megpoid」(メグッポイド)声優を担当する中島愛さん(左)と、株式会社インターネット代表取締役社長の村上昇氏(右)。おふたりにMegpoid収録秘話をお聞かせいただいた

 初音ミク、鏡音リン・レン、巡音ルカ、神威がくぽ……。ニコニコ動画を中心に「歌を歌わせる」ことの楽しさを教えてくれた、たくさんのVOCALOID(ボーカロイド)たち。

「Megpoid」は6月26日発売。予想実売価格は1万5750円

 このVOCALOIDに新たなキャラクターが加わる。その名は「Megpoid」(メグッポイド)。「マクロスfrontier」のヒロイン、ランカ・リーを演じ、鮮烈なデビューを飾った中島愛(なかじま・めぐみ)さんの声を宿したMegpoidは26日、ユーザーの元に届く。

 今回は発売を記念して、中島愛さんと、発売元の株式会社インターネット代表取締役社長・村上昇氏にMegpoid誕生の秘密を伺った。

 オリコン最高5位にもランクインし、「キラッ☆」というフレーズと共に2008年のアニソン業界の話題をさらった「星間飛行」。

 ニコニコ動画でも多くの「歌ってみた」「踊ってみた」動画が投稿され、その度に「キラッ☆」の弾幕(大量のコメント)が貼られていたのは記憶に新しい。

 その「星間飛行」を歌った中島愛さんによるVOCALOIDの企画はどのようにして生まれたのだろう?


収録したのは「あだあだいだ」、「にだにだいだ」

―― 中島愛さんによるVOCALOIDとは、ファンにとっては本当にたまらない企画ですね。そもそもMegpoidの企画はどのようにして生まれたのですか?

村上昇(以下、村上) 第1弾の「Gackpoid」(ガクッポイド)が男性の声だったので、第2弾は女性の声がいいなと考えていました。ちょうどそのころ「星間飛行」がオリコンでランクインしていたので、ぜひお願いしたいと思ったんです。


―― 中島さんはMegpoidの依頼があったときどのように思われましたか?

中島愛さん。Megpoidの発売は「ワクワクする」という

中島愛(以下、中島) お話がある前から、初音ミクちゃんやGackpoidさんのことは知っていました。VOCALOIDはマンガやアニメともまた違ったメディアとして盛り上がってるなって。

 でも私の声がボーカロイドになるなんてこと、全く想像もしてなかったです。ユーザーの皆さんが作り手になって、作品がネット上で生まれたり、可能性がたくさんあると思うとワクワクします!


―― VOCALOIDの収録は、どのように行なわれるのでしょう。アニメの収録とは違うんですか?

中島 呪文みたいな文字を複数の音程で収録するんです。「あだあだいだ」とか「にだにだいだ」とか。

村上昇氏。VOCALOIDの収録は感情が入りすぎないことが重要なのだとか

村上 170種類の文言を何種類ものイントネーションで収録していきます。さじ加減が難しいところですが、感情が入りすぎると、他の文章を合成したときにあてはまらない時がある。だから、収録する言葉は感情のこめにくい、意味のない言葉になるんです。


―― 無意味な言葉の羅列ですか……。それはつらそうですね。

中島 私は、音を聴くことが好きなので、全然退屈ではなかったです。しいて言うなら、何かの訓練のような感じでしたね。呪文(のような言葉)だからこそ、口の動きや、言葉の響きを意識できたんです。それを考えながら収録する機会って、きっとVOCALOIDしかないと思うんですよ。

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