インテルが5GHz動作のCore i7やネットトップ向けCPUを公開
2009年06月03日 23時59分更新
「COMPUTEX TAIPEI 2009」で連日発表会を開催する米インテル。2日目はデスクトップに関する新製品や今後のプラットフォームについての説明会が行なわれた。注目のトピックを抜粋してお届けしよう。
P55チップセットがようやく発表
すでに多数の搭載マザーボードが各社から出展されている、「Intel P55 Expressチップセット」(以下P55)が、ようやくお披露目となった。対応CPUはNehalemアーキテクチャーを採用するコード名「Lynnfield」。Lynnfieldは「Core i5」という名称で、今回発表されるのではないかと期待されていたが、残念ながらこちらはお預け。CPUがないのにマザーボードだけが多数公開されるという、少々いびつな発表となった。
クアッドコアのLynnfieldとP55の組み合わせは、既存のCore 2 Quad Q9650(3GHz)マルチスレッドの3D CG描画ベンチマークテスト「CINEBENCH」で20%ほど高速なほか、シングルスレッドの「iTunes」でも14%高速など、優れた性能を発揮するという。
また、CPU側にGPU機能を内蔵するNehalem世代のCPU「Clarkdale」についても言及された。まずClarkdaleは、32nmプロセスのCPU(Westmere)と、45nmプロセスのGPU+メモリーコントローラーを1パッケージに収めた構成で、2009年末の製品から登場する。
ClarkdaleとIntel 5シリーズのチップセットを組み合わせれば、従来なら3チップ構成だったプラットフォームを、CPUとチップセットの2チップ構成で構成可能になる。インテルでは、これによりプラットフォームに革命的な変更をもたらすとしている。
Intel 5シリーズはフラッシュを使う
高速化技術「Braidwood」にも対応
さらに、Intel 5シリーズチップセットとインテル製フラッシュメモリーを組み合わせて、パソコン全体の高速化を実現するI/O高速化技術「Braidwood Memory Technology」(ブレイウッド)が発表された。
これは、チップセット(ICH)に512MB~1GB程度のフラッシュメモリーを接続して、Windows VistaのReady BoostやReady Driveとの連携で高速化を図る、すでに忘れられつつある技術「Intel Turbo Memory」と似ているが、まったく異なる技術と言う。説明会では詳細は言及されなかったが、動作デモでは確かにアプリケーションの起動や動作全般が高速化されていた。Vistaの特定機能に依存していたTurbo Memoryに対して、より広範なキャッシュとして機能するように設計されているのだろうか。詳細の公開を待ちたい。
Braidwoodはマザーボード上のスロットにフラッシュメモリーモジュールを装着する方式と、マザーボード上に直接フラッシュメモリーを実装する方式で実現される。説明会場では、直付け型のマザーボードを台湾Gigabyteが、スロット型のマザーボードを台湾MSIが展示していた。2010年にIntel 5シリーズチップセットと組み合わせて登場する予定とのことだ。

この連載の記事
-
第21回
ケース
COOLERMASTER、注目はPLC対応電源! -
第20回
ケース
Lian-Liの新作はツールレスケースが多数 -
第19回
ケース
SilverStone、新作PCケースは90度回転レイアウト! -
第18回
PC
これは欲しい! COMPUTEXで見た日本未発表パソコン -
第17回
PCパーツ
容量重視?速度重視? 各社がSSDとDDR3で大バトル! -
第16回
PCパーツ
物欲大爆発!? アキバで話題になりそうな製品はどれだ? -
第15回
PCパーツ
創立10周年のThermaltakeが見せた本気とは? -
第14回
ゲーム・ホビー
続・Computex会場で見かけたコンパニオンアルバム! -
第13回
ケース
Corsair、ついにPCケース市場に参入! 初モデルはフルタワー型「800D」 -
第12回
PCパーツ
ホットな新製品で市場を牽引するASUS、GIGABYTE、MSI、Shuttle! -
第11回
PC
台湾でも盛り上がりつつあるWiMAXをチェック - この連載の一覧へ