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山谷剛史の「中国IT小話」 ― 第43回

ある意味、ベクトルの違う中国製RISC CPU「龍芯」

2009年04月21日 12時00分更新

文● 山谷剛史

CPUを開発できる中国はすごいのか?

「龍芯1号」
中国産RISC CPU「龍芯1号」

 中国独自技術を謳うRISC CPU「龍芯(Godson)」は、当初「インテルにNOをつきつける!」を合言葉に開発された。

 「中国科学院」という政府機関のバックアップの下、龍芯開発グループは2001年8月に「龍芯1号」、2003年10月に「龍芯2号」の開発成功を発表。その後も龍芯2号を改良した「龍芯2C」(2004年9月)、「龍芯2E」(2006年9月)、「龍芯2F」(2007年12月)を開発していった。

 とはいえ、実際にエンドユーザー向けの龍芯を搭載した製品は非常に少なく、発表だけでなく本当に市場に出た製品としては、2004年に発売されたレノボのシンクライアント「網悦」ぐらいだったと思う。

「龍芯2F」のブロックダイヤグラム
「龍芯2F」のブロックダイヤグラム

 現状で最新の龍芯2Fは、MIPS命令セットに独自のマルチメディア系命令を追加した64ビットMIPSマイクロプロセッサーで、600MHz~1GHz動作、90nmプロセス、消費電力は3Wとなっている。

 ところで、そんなRISC CPUを開発できる中国は単刀直入にすごいのか? というと、そんなこともない気がする。

 Windows CE機やドリームキャストにも採用された「SuperH」(SH-4、SH-Mobileなど)はルネサス テクノロジ(旧日立)が作っているし、NECや東芝もMIPSベースのRISC CPUをリリースしている。

 SCEIと東芝が共同で開発したPS2の「Emotion Engine」もまたMIPSだし、ソニー、SCEI、IBM、東芝が開発した「Cell」というCPUもあるよね、ということで「中国だけがCPUの開発に成功してすごい!」というわけではない。

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