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米HP、BMWデザインのNehalem-EPマシンを発表

2009年04月01日 00時03分更新

文● 小林 久/トレンド編集部

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BMWデザインのドライバーレス筐体


 もうひとつのウリは、BMWデザインワークスとのコラボレーションで生まれた新筐体だ。

側板をはずした状態。エンジンルームを髣髴とさせるデザイン。本体内部のエアフローが分割されている

 BMWデザインワークスは、ドイツの自動車メーカーBMWの子会社で、アメリカ西海岸に本拠を置いている。「BMW Z4」など、グループ企業の自動車製品はもちろんのこと、最近米国で発表された、ThermaltakeのPCケース「Level 10」や、ブラジルEmbraer社のミッドサイズジェット機「Embraer Legacy 500」の内装、伊Saecoのエスプレッソメーカーなど、守備範囲はきわめて多彩だ。

重厚感のあるアルミ側板。ヘアライン処理に、絞りで入れたHPロゴという熱の入れよう。裏側には内部の構造を説明するためのシルク印刷も用意した親切設計だ

 Z800では、ヘアライン加工を施したアルミ側板を使用するなど、高品位な仕上げに加え、移動に便利なハンドルの装備、ドライバーレスで電源、HDD、光学式ドライブ、ビデオカードの取り外しが可能なダイレクトコネクト構造を採用している。

緑色のノブを押して引っ張ることで、電源ユニットやドライブは簡単に取り外せる。各モジュールはケーブルレスで、コネクタに直接接続するタイプで同社ではダイレクトコネクト構造と呼んでいる

 内部のデザインは、エンジンルームをほうふつとさせるデザイン。電源部、メモリー/CPU部、ドライブ/拡張カード部の3つのエアフローを独立するため3種類のダクトで分割されている。投入時期に関しては未定だが、より静穏性の高い液冷システムへの対応も検討しているという。本体サイズは幅203.5×奥行き526.5×高さ445.1mm。

CPUやメモリーを装着するマザーボードの上半分を覆うカバー。凹凸のある複雑な形状になっているが、これはデュアル構成時に右側のCPUの熱が左側のCPUにかぶってしまうのを防ぐためだという。右側のCPUに当たる空気は前面から吸気して下に抜け、左側のCPUに当たる空気は側面から吸気して真横に抜ける

 Z600はよりスリムでコンパクトな筐体(幅)を採用。筐体スペースの関係でエアフローは独立していないが、ダイレクトコネクト構造、アルミ側板、上部のハンドルといった特徴はZ800シリーズと同様。サイズは幅165.3×奥行き440×高さ445.1mm。

 なお、Z400の筐体は、既存のxwシリーズと共通。

 最小構成時の価格は、Z400が1000ドル以下、Z600が1600ドル、Z800が1900ドル程度になる見込み。なお、国内での投入時期や販売価格に関しては現時点で未公開となっている。価格イメージとしては従来機種のHP xw4800、xw6800、xw8800に近いものとなるようだ。

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