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荻窪圭の“這いつくばって猫に近づけ” 第95回

花見の途中で「猫だまり」を撮る

2009年04月02日 13時00分更新

文● 荻窪圭/猫写真家

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フェンス際の攻防 望遠で狙う

いつでもフェンスの向こうに逃げられる体勢で周囲を警戒中

いつでもフェンスの向こうに逃げられる体勢で周囲を警戒中(2009年3月 ニコン D90)

 興味深げに近づいてはくるものの、すぐフェンスの向こうに隠れちゃう。

 「餌をくれないなら用はない」とでも言いたげだ。だから顔のアップを撮るには望遠レンズで狙うしかないのである。

300mmの望遠レンズをつけて顔のアップ

300mmの望遠レンズをつけて顔のアップ。凛々しいし、怪我や病気のあともないきれいな猫である(2009年3月 ニコン D90)

 その代わり、フェンスの向こう側では素直。斜面をすぐ逃げられるし、人が入ってこないから安心なのである。フェンスの向こうとこっちでやりとりする限りは、あまり警戒しないで遊んでくれるのだ。

フェンスの向こうにいるときはリラックスモード

フェンスの向こうにいるときはリラックスモード。目の前で枯れ枝をひらひらさせてやるとちょっかい出してきた。フェンスの隙間からレンズを出して這いつくばって撮影(2009年3月 ニコン D90)

 枯れ葉や枯れ木にごろんと転がってる姿はなかなか可愛い。さらによく見ると、ここの猫たちはみな模様が違う。元は捨てられたのか何なのか知らないが、非常に多彩なのだ。

 みな毛並みはきれいですさんだ感じもないし、病気っぽい顔もしてない。誰かに地域猫としてちゃんと世話されている上に、自然に囲まれた環境がいいのだろう。

遠くからこっちを見つけるクロキバ

遠くからこっちを見つける「クロキバ」。よく見ると犬歯が2本ちょろっと顔を出してるのがわかる。黒い猫はマイナスの補正をかけて(2009年3月 ニコン D90)

 そして黒猫を発見。以前ここを訪れたときにもいた古株である。よく見ると、口から犬歯が出てるのがメチャ可愛い。「クロキバ」である(勝手に名前をつけました)。


おみやげを持ってクロキバを狙う

 このあと花見へ向かうことに。で、寒い中、弁当を食べてて気づいた。あ、これをおみやげにしてやれ。お弁当に焼いた骨付きの手羽元があったので、骨から味がついてない部分の肉(表面は味が濃いので猫にあげるには不適。鳥の骨も不適なので注意)だけをちょっとはがしてラップにつつみ、あとで再挑戦しようと思ったのである。

 狙いはクロキバ。

 その顛末はまた来週。



筆者紹介─荻窪圭


著者近影 荻窪圭

老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かにネコ動画ポッドキャストも更新中。



*次回は 4月9日掲載予定

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