フェンス際の攻防 望遠で狙う
興味深げに近づいてはくるものの、すぐフェンスの向こうに隠れちゃう。
「餌をくれないなら用はない」とでも言いたげだ。だから顔のアップを撮るには望遠レンズで狙うしかないのである。
その代わり、フェンスの向こう側では素直。斜面をすぐ逃げられるし、人が入ってこないから安心なのである。フェンスの向こうとこっちでやりとりする限りは、あまり警戒しないで遊んでくれるのだ。
枯れ葉や枯れ木にごろんと転がってる姿はなかなか可愛い。さらによく見ると、ここの猫たちはみな模様が違う。元は捨てられたのか何なのか知らないが、非常に多彩なのだ。
みな毛並みはきれいですさんだ感じもないし、病気っぽい顔もしてない。誰かに地域猫としてちゃんと世話されている上に、自然に囲まれた環境がいいのだろう。
そして黒猫を発見。以前ここを訪れたときにもいた古株である。よく見ると、口から犬歯が出てるのがメチャ可愛い。「クロキバ」である(勝手に名前をつけました)。
おみやげを持ってクロキバを狙う
このあと花見へ向かうことに。で、寒い中、弁当を食べてて気づいた。あ、これをおみやげにしてやれ。お弁当に焼いた骨付きの手羽元があったので、骨から味がついてない部分の肉(表面は味が濃いので猫にあげるには不適。鳥の骨も不適なので注意)だけをちょっとはがしてラップにつつみ、あとで再挑戦しようと思ったのである。
狙いはクロキバ。
その顛末はまた来週。
筆者紹介─荻窪圭
老舗のデジタル系ライターだが、最近はMacとデジカメがメイン。ウェブ媒体やカメラ雑誌などに連載を持ちつつ、毎月何かしらの新型デジカメのレビューをしている。趣味はネコと自転車で、天気がいい日は自転車で都内を走り回りながら面白いものを見つけては撮影する日々。最近の単行本は『デジカメ撮影の知恵』(宝島社新書)。密かにネコ動画ポッドキャストも更新中。
*次回は 4月9日掲載予定
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