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アドビ、Photoshop CS/Illustrator CS/GoLive CS/InDesign CSを来年1月中旬に発売――生産性向上を図る“Creative Suite”ソリューションを提案

2003年12月04日 23時45分更新

文● 編集部 佐久間康仁

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石井 幹氏ら
記者説明会で米アドビシステムズ社の上席副社長のジム・ヒーガー氏(左)とアドビシステムズの代表取締役社長の石井 幹氏

アドビシステムズ(株)は4日、都内ホテルで記者説明会を開催し、デジタル画像編集ソフト『Adobe Photoshop』、ベクトルグラフィックスソフト『Adobe Illustrator』、ウェブページ作成ソフト『Adobe GoLive』、DTPソフト『Adobe InDesign』をそれぞれバージョンアップし、『Adobe Photoshop CS』『Adobe Illustrator CS』『Adobe GoLive CS』『Adobe InDesign CS』として2004年1月中旬に発売すると発表した。CSはCreative Suiteの略で、すでに発売中のPDF作成ソフト『Adobe Acrobat 6.0』とともに各製品を複合的に利用することで、生産性を大幅に向上し、デザイナーにデザインを思案する時間を最大限提供できる新ソリューションを提供するという。各製品は本日から同社の直販サイト“アドビストア”で予約受け付けを開始しており、価格は以下のとおり。



Adobe Photoshop CS 日本語版(ウェブ向け画像編集ソフトAdobe ImageReady CSを含む)
通常版:9万6000円
アップグレード版(Adobe Photoshop(※1)ユーザー向け):2万5000円
アップグレード版(Adobe Photoshop Camera Raw&JPEG2000プラグインユーザー向け):2万円
アカデミック版:3万9800円

※1 Adobe Photoshop LE/Photoshop Elements/Photoshop Albumを除く


Adobe Illustrator CS 日本語版
通常版:7万9500円
アップグレード版(Adobe Illustratorユーザー向け):2万5000円
アカデミック版:2万8000円


Adobe GoLive CS 日本語版
通常版:2万4800円
アップグレード版(Adobe GoLive 4.0/5.0/6.0ユーザー向け):1万2100円
アカデミック版:9200円
GoLiveで作成したウェブページの簡易編集ソフト『GoLive Co-Author』の追加ライセンス(アドビストアでのみ販売):1万1600円


Adobe InDesign CS 日本語版
通常版:9万8000円
アップグレード版(Adobe InDesignユーザー向け):2万5000円
アカデミック版:2万9800円


『Adobe Creative Suite Premium 日本語版』
『Adobe Creative Suite Premium 日本語版』

Adobe Creative Suite Premium 日本語版
(Adobe Photoshop CS/Illustrator CS/GoLive CS/InDesign CS/Acrobat 6.0 Professional/Version Cue(※2))
通常版:19万8000円
アップグレード版(Adobe Collections、Adobe Photoshop(※3)ユーザー向け):12万8000円
アカデミック版:6万9800円

※2 Version Cueの単体販売は行なわれない

※3 Adobe Photoshop LE/Photoshop Elements/Photoshop Albumを除く


『Adobe Creative Suite Standard 日本語版』
『Adobe Creative Suite Standard 日本語版』

Adobe Creative Suite Standard 日本語版
(Adobe Photoshop CS/Illustrator CS/InDesign CS/Version Cue)
通常版:16万8000円
アップグレード版(Adobe Collections、Adobe Photoshop(※4)ユーザー向け):9万8000円

※4 Adobe Photoshop LE/Photoshop Elements/Photoshop Albumを除く

説明会には米アドビシステムズ社の上席副社長のジム・ヒーガー(Jim Heeger)氏、アドビシステムズの代表取締役社長の石井 幹(いしいみき)氏、Adobe Illustratorを日本語化された直後から使い続けているというアートディレクターの佐藤可士和(さとうかしわ)氏らが出席し、CSの具体的な活用例を交えて新製品の特徴を説明した。

講演するジム・ヒーガー氏 アートディレクターの佐藤可士和氏 石井 幹氏
講演するジム・ヒーガー氏佐藤可士和氏石井 幹氏

ジム・ヒーガー氏は、「アドビはこれまで“Great Design”をもたらす製品の開発を目指してきた。Great Designとは、エレガンスで、機能的かつシンプルで、将来思考的であることを指す。本来デザイナーはデザインに注力しなければならないのに、現在は仕事の内容やシステムが複雑化して余計に覚えなければならないことが増えすぎた。CSはこうした問題を解消し、デザイナーの思考を妨げないソリューションとして、多くの現場に提案していきたい」と話した。

左上が六本木ヒルズのロゴ
ロゴを使ったオリジナルグッズ
さらにロゴを使った返却ポストも!
佐藤可士和氏の講演より。六本木ヒルズ TSUTAYAのロゴデザインを行なったときの実例を挙げて、コンピューターデザインの可能性や利便性を語った

六本木ヒルズのレンタルビデオ店“TSUTAYA”のトータルコーディネートを請け負うなど、デザインの現場で仕事をする佐藤可士和氏は、Adobe PhotoshopやIllustratorでの利用例を挙げながら「最初にデザインを発想・発案するのは人にしかできないことだが、そのデザインを組み合わせていくことで、想像もしなかった新たなクリエイティブを生み出すことがある。これはコンピューターがなければできなかった。例えば、TSUTAYAのTの字を模したシンボルを無数に並べたり、背景色を変えることで、まったく違ったイメージが生まれる。こうして、包装紙やリボン、ブックカバー、オリジナルグッズや返却ボックスなどを統一デザインで作り出した。作業的には連続的に行なうだけだが、作成結果を視覚的に確認できることが大きなメリット」「ずっと先になるだろうが、Ver.50くらいになったら、PhotoshopとIllustrator、InDesignにPremiere(ビデオ編集ソフト)なども連携して、イメージだけでなく映像や音楽も扱えるようなクリエイティブの自由を与えてくれるソフトに成長してほしい」と期待感を示した。


会場では特に、Adobe Creative Suite Premium/Standardで新たに搭載されたファイルバージョン管理機能“Version Cue”(バージョンキュー)について、デモンストレーションを交えながら詳細な解説が行なわれた。



ファイルバージョン管理機能“Version Cue”のデモ
ファイルバージョン管理機能“Version Cue”のデモ

Version Cueは、デザインの現場でよく聞かれる“修正したファイルの管理や更新の手間”を、Photoshop/Illustrator/InDesign/GoLiveの間でファイルを統一管理することで低減する機能。各アプリケーションで行なった変更・編集はファイルを保存するたびにバージョン管理され、変更前のバージョンに戻したり、変更内容のコメントとして記述できる。コメントの内容を検索キーワードとして、目的のファイルを探すことも可能。

ほかのデザイナーが作業中のファイルでも、相手に警告メッセージを送った上で編集が可能
ほかのデザイナーが作業中のファイルでも、相手に警告メッセージを送った上で編集が可能

複数のデザイナーでプロジェクトを遂行する場合、1人がファイルを開いたまま離席するとほかの人はそのファイルへの作業を中断されるケースもある。これもVersion Cueでは解消できるという。具体的には、まず目的のファイルがほかの製品で編集中であるかどうかを確認し、編集中の場合、相手のアプリケーションに編集を行なうメッセージを送信してファイルを読み込み編集が行なえる。編集作業が終了すると、再度相手にファイルが更新された旨を知らせるメッセージが送られる。

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