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ドライアイス冷却でマイナス70℃の世界へ!FSB設定クロック200MHzでの起動をマーク!!

2001年08月19日 19時25分更新

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●マザーボードの準備と保冷について(その2)

 次に「問題」というわけではないのだが、CPU温度を極低温にするからには、AVIAと刻まれたAthlon-1.2GHz(当時、AXIAと刻まれたCPUが欲しかったが購入したAthlon-1.2GHzはAVIAだった)がどれだけ高クロックで動作するのか調査するのもこのミッションのターゲットである。ならば、マザーボード側にもそれ相応の準備が必要だ(ちなみに購入当時、空冷での動作限界は1368MHz)。そのクロックを操作する手段はCPU倍率とFSB設定クロックの変更だが、CPU倍率はボード上のDIPスイッチから操作可能なので心配はない。一方、FSB設定に関しては、前回の実験結果からこのマザーボードにおいて当時のBIOSリビジョンだと設定可能な最高クロック166MHzに到達しており、これ以上のクロックを設定できなかった。ところがEPoX社のWebサイトから最新のBIOS(Filename:8k7a1711.exe)を入手してアップデートしてみたところ、最高250MHzまで1MHzステップの設定が可能になっている(これは、もしかしてEP-8K7Aの記事中で切望しておいたリクエストがメーカーの耳に届いたのだろうか?そうだとしたら筆者の気持ちの中でEPoX社の株価は上昇するのだが…いずれにせよ気の利いたメーカーである)。最悪、クロックジェネレータ回路の改造を施す覚悟だったがこれなら一般にリスキーな改造をしなくてもさらに高いクロックでのテストが可能だ。ただ、FSB設定クロックをより高くする場合に、もしかするとメモリが追いついていけないかもしれない。これには、オリジナルのEP-8K7Aで設定可能なDDR電圧よりも高圧なDDR電圧をセットすることで改善できる可能性が考えられる(ある意味、EP-8K7Aの記事中で紹介したDDR電圧設定の裏技がフルに駆使できる状態にすればよいのだ)。

EP-8K7AのI/O電源回路に半固定抵抗を追加してさらに高いDDR電圧が設定できる改造を施した

 DDR電圧に関してはEP-8K7Aの記事中でごく簡単に触れているが、具体的な方法は次の通りだ。まず、オリジナルのDDR電圧をより高く設定するためにはI/O電源回路の出力電圧を現状より高くしなければならない。その電源回路の制御素子は、U22と印された“US3034”であり3ピンに印加する帰還電圧を操作すれば、出力電圧が変化する。回路解析の結果、現状でセットされているパラメータは、R363とR353の抵抗値で、特に片側がGNDに接続されているR363の抵抗値を操作すれば目的を達成できる。そこでR363(実測抵抗値576オーム)を摘出し、その代わりに抵抗値を可変できる半固定抵抗を接続すればよい(半固定抵抗は、固定抵抗と異なり、3本のリードが【図1】のように接続されている)。その下の写真は、半固定抵抗の一例であるが、様々な形状とサイズ及び抵抗値の製品が販売されており、電子パーツショップで入手可能だ(価格は200円前後)。



【図1】通常、半固定抵抗の抵抗値は1ピンと3ピン間の最高抵抗値で呼ばれている。なお、その抵抗値は、本体に印刷されているが、コード化された数値である。ちなみに2Kオームだと“202”と表記され20×10の2乗オームの意味
本体中央の白いツマミを時計ドライバー等で回転させると【図1】で示した2ピンの接点がツマミの回転方向に応じて移動する仕組み。したがって1ピン2ピン間と2ピン3ピン間の抵抗値がそれぞれ変化する。ただし、本品の主な用途は微調整用であり抵抗値を頻繁に操作する可変抵抗器とは分別されている。なお、写真左リードから1ピン、2ピン、3ピン

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