FXの取引において、業者選定はかなり重要。手数料やスプレッドは極端に安くなってきた現在だが、大切なのは操作のしやすさと、たとえば携帯電話対応などのIT的サービスの充実度だ。
口座を開かないとわからない、FX業者のIT面でのサービスを紹介しよう。
キックボクサーの魔裟斗を用いたテレビCMを積極的に放映するなど、知名度が急上昇中のサイバーエージェントFX。ドル/円のスプレッドは1銭、1000通貨単位からの取引、証拠金は1万円からといった敷居の低さが特徴である。
サイバーエージェントFXは、その名のとおりサイバーエージェントの100%子会社が運営するサービスということもあり、PCと携帯電話に対応した多機能取引ツール「Cymo(サイモ)」やWebブラウザ上で表示できる「外貨exチャート」など、ITに強いユーザー向けの環境が充実している。また、2008年10月よりデータベースサーバーの拡張を実施、処理能力の向上による安定した取引環境を構築している。
リアルタイム注文のほかに、範囲を指定できる成行注文や指値注文、逆指値注文(IFD、OCO、IFO)など、自由度の高い注文方法も上級者向けとして利便性が高い。レバレッジは、10、30、50、100、200倍と5つのコースとなっている。
画面で見るサイバーエージェントFXの「外貨ex」
サイバーエージェントFXのサービス名は「外貨ex」。ログイン専用画面も用意されているが、トップページからでもログインすることができる。
ログイン後のトップ画面。通常の注文は、この画面から実行する。Webページを表示できる環境なら、基本的にどんなPCからでも操作可能だ。
サイバーエージェントFXでは、さまざまなツールが用意されている。とくに、取引ツール「Cymo」は、PCで利用できる「Desktop Cymo」と携帯電話で利用できる「Mobile Cymo」の2種類。取引注文、チャート、プライスボード、各種ニュースなどを網羅した総合取引ツールだ。「Desktop Cymo」と「Mobile Cymo」は同じインターフェースを採用しているため、操作の親和性も高い。
Desktop Cymoの動作環境は、OSがWindows XP/Vista、ブラウザがInternet Explorer 6/7となっている。必須コンポーネントは.NET Framework Version2.0だが、もしインストールされていなければ、インストーラに同梱されているので、別途用意する必要はない。
インストール完了後、デスクトップに表示された「Desktop Cymo」アイコンからDesktop Cymoを起動する。ログイン画面が表示されるので、「ログインID」と「パスワード」を入力する。ログイン画面左下にあるアイコンをクリックすると、ログインをしなくてもプライスボードとチャートを表示することができる。ログインする手間が省けるのは使いやすい。
Desktop Cymoからログインすると、最初にプライスボードが表示される。プライスボード上の通貨ペアの部分でクリックすると、各通貨の売買画面を呼び出すことができる。
プライスボードから呼び出せる売買画面は、まずリアルタイム注文が表示される。注文数量を入力し、「売」か「買」をクリックすれば、即発注になる。もちろん、チャート画面からでもワンクリックで売買画面を表示することも可能だ。
ここに表示される「スリッページ」とは、2009年2月に導入された新機能で、リアルタイム注文時に、価格に幅を設定することができる成行注文が可能となった。0~9までのポイントで指定する。1ドルが100円のとき、スリッページを5ポイント設定すると、99.95円から100.05円の範囲で約定することになる。
指値や逆指値などの注文をしたいときは、「新規注文」画面で「新規リーブオーダー」タブをクリックし、条件を入力していく。OCO注文やIFD注文、IFO注文などの複合注文が可能だ。なお、OCO注文とはW指値ともよばれ、2つの注文を同時に出して、ひとつが約定したら、もうひとつは自動でキャンセルするという注文方法である。
また、IFD注文は、2つの注文を同時に出して、1つ目が約定したら、2つめの注文を自動で実行するという注文。IFO注文とは、OCOとIFDを組み合わせた方法で、最初にIFD注文を実行したあとに、OCO注文が実行される仕組みだ。
Desktop Cymoは、ほかにもポジション紹介や口座状況照会、ニュースなどを表示することもできる。
なお、Desktop Cymoでは、入出金関連やレバレッジなど各種設定の変更ができないので、Webページからログインして実行しなければならない。
携帯電話向けの取引ツール「Mobile Cymo」は、PC版と同じインターフェースなので、どちらかの使用方法を覚えれば、とくに問題なく利用できるだろう。
携帯電話はNTTドコモのFOMA端末のうち、主に903i/703iシリーズ以降の対応になる。詳しくは同社のWebページで確認していただきたい。
専用ツールのCymo以外にもブラウザで利用できるツールもいろいろ揃っている。チャートツールの「外貨exチャート」は、トレンドラインや移動平均線の設定はもちろん、テクニカル分析のための指標もしっかり組み込まれている。なお、Webブラウザ版のチャートツールはJavaで起動するため、Javaプラグインのインストールが必須だ。
さらには為替業界の執筆レポートやロイタージャパンのニュース、ディーラーのコメントなど読み物系も7種類用意されている。各ツールの完成度は高く、初心者から上級者まで使いやすいように工夫されているといえるだろう。
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