文化庁メディア芸術祭のアニメーション部門大賞、カンヌ映画祭のアニメ部門にあたるアヌシー国際アニメーションフェスティバルのクリスタル賞(大賞)に続いて、世界的な栄誉を与えられた、加藤久仁生監督の「つみきのいえ」。ASCII.jpでは以前にも加藤監督にインタビューしている。それらの記事をまとめてプレイバック!
「つみきのいえ」でアヌシー映画祭&メディア芸術祭の2冠を達成
加藤久仁生監督に聞く、ネットアニメの現在地
文化庁が主催するメディアアートの祭典、メディア芸術祭。12回目となる今回、アニメーション部門で大賞を獲得したのは、加藤久仁生監督のショートアニメ「つみきのいえ」だ。
同作は世界最大のアニメーションアワードとして知られる「アヌシー国際アニメーション映画祭」で、2007年度の細田守監督「時をかける少女」に続く2008年度のグランプリも受賞しているため、今回で2冠の作品となった。
加藤監督は現在「ROBOT」に所属するアニメディレクター。同社は、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」などの企画制作を行なう気鋭のコンテンツプロ……(続きを読む)
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文化庁メディア芸術祭の大賞を受賞した「つみきのいえ」監督の加藤久仁生氏。同作品はカンヌ国際映画祭のアニメ部門が独立した「アヌシー国際アニメーションフェスティバル」で、 2008年度大賞にあたるクリスタル賞を受賞したもの。シルヴィアン・ショメ「ベルヴィル・ランデヴー」のようにあたたかみのある作画は「すべて鉛筆で描いたものをパソコンで取り込んでいる」という。
「つみきのいえ」の主人公は、水没した家に住む老人。たばこのパイプを落としてしまい、水没した地層(家層?)に潜っていくと、昔の妻や娘の記憶が歴史に「潜っている」ようによみがえってくる。地球温暖化のモチーフをあたたかな目線で描く。絵がすごくかわいくてゾッコ……(続きを読む)
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次にアニメーション部門。作品映像がディスプレイに表示されており、絵コンテやシナリオなどの制作過程の貴重な資料も展示されている。また、会場内のシアターではアニメ全編が上映されている。大賞を受賞したのはショートアニメ「つみきのいえ」(加藤久仁生)。監督の詳しいことについては「加藤久仁生監督に聞く、ネットアニメの現在地」をご参照。アカデミー賞ノミネート作でもある期待の本作が選ばれるなど、あえてメガヒット作を大賞に入れないところが……(続きを読む)