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キャリア・ピックアップ 第45回

楽天三木谷社長も伝授! 業績不振の解決策~後編~

2008年06月09日 04時00分更新

文● 稲垣章(大空出版)

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ローラ・チャン

オンライン旅行情報メディア「Travelzoo(トラベルズー)」代表の武藤友木子さん。前編では新規事業を軌道に乗せるには「営業」が大切であるなどのお話をうかがった。後編の今回は業績不振の事業をどのように立て直してきたのかに迫る。

トラベルズー

武藤友木子さん トラベルズー株式会社代表
1998年に大学卒業後、アンダーコンサルティング(現アクセンチュア)に入社。2000年2月に企業間のマッチングサービスを行なうインターネットベンチャーを立ち上げ、2000年11月に楽天に事業売却をするとともに入社。2007年9月に日本におけるトラベルズーの代表取締役に就任

2つの事業の建て直し経験

 武藤さんはキャリアの中でたくさんの「事業建て直しを経験」をしてきたしたそうだが、印象深かったのはそのうちの2つだと語る。

「1つは複数のコンテンツを持つサイトで、落ち込んでいた利益率を回復させるというものでした。人件費などを削ることで、利益率を上げることは簡単にできますが、そうすると後々の成長が期待できなくなってしまいます。そこで、私は最初に170人ほどいるスタッフ全員と面談をしました。すると原因が、各コンテンツ単体での部分最適を追及したことにより、サービス全体を俯瞰したマネジメントが不足していることであると分かってきたのです。現場のスタッッフの話を聞くということは実に有効なことであったと思います」

 また、もう1つの事業建て直しにおいても、スタッフ全員との面談がやはりポイントとなったと語る。事業内容は会員組織に対するロイヤリティーマーケティングを行なう事業だったそうだ。

「仕事を引き継ぐ時点で、スタッフの多くが辞職したい、異動したい、と言っている状態でした。それに対して私は、同じように面談を行ないました。最初はスタッフから信用されるには難しい部分もあったと思うのですが、面接でコミュニケーションを取り、そしてこれをやったことで組織がうまくいっていない最大の原因をやはり明確化できました」

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