[特集] 自作PC中級者が“知ったか”はハズいぜ!【Vol.2】
アキバで恥をかかないための最新パーツ事情【マザー編】
2008年04月08日 23時59分更新
マザー選びでおさえておきたいポイントは?
さて実際に最新チップセットの解説に行く前に、マザー選びの段階でおさえておきたいポイントをいくつか紹介しておこう。実際のマザーはうんざりするほど種類が多いが、以下に挙げるポイントを使ってふるいにかけると選びやすくなるはずだ。
(1)フォームファクター
早い話がマザーの“サイズ”だ。自作PCでは拡張スロットの多い(6本程度)「ATX」版の製品が大多数を占めているが、より小型の「MicroATX」、さらに小型の「Mini-ITX」等がある。サイズが小さくなるほどマザー側の付加機能も限定されるので、よほど小型PCにこだわるのでなければATXを購入するのが吉だ。なお、ATX用のケースにあえて小型のMicroATXやMini-ITXマザーを入れることもできるが、特にメリットはない。
(2)統合型と非統合型
チップセットの中には、チップ(ノースブリッジ)内にグラフィック機能を内蔵した「統合型」と呼ばれるものが存在する。グラフィック機能を内蔵しない非統合型よりも価格が数千円高いが、別途ビデオカードを用意しなくても画面への出力が可能になるので、予算が厳しい時は積極的に利用しておきたい。最近の統合型の描画機能はかなり高いが、3Dゲームが快適に遊べるほどではないため、その点だけは注意しておこう。ちなみに、統合型チップセットは型番に「G」の付くものが多い。
一方、非統合型はグラフィック機能がない分安価というだけでなく、多種多様な独自機能や装備をふんだんに盛り込んだ製品が多い。お金と手間をかけたくなければ統合型、PCのチューニングや拡張でも遊んでみたければ非統合型を選ぶといいだろう。
(3)付加機能・独自機能
前述の通り、非統合型のチップセットを搭載したマザーは、メーカーが独自にさまざまな工夫を盛り込んだ製品が多い。最近ではチップセットの冷却に大型ヒートシンクとヒートパイプを組み合わせ静音性と安定性を向上させたものが一般化している。
さらにミドルレンジ以上の製品では、基板上のコンデンサーを全て国産品に統一したり、さらに安定度の高い固体コンデンサーに統一したりといった「長寿命&高信頼性」を追求した製品が増えている。長く安心して使いたいなら、こうした高品質パーツを使ったマザーを選びたい。
もちろん、LANを2系統備えていたり、別途RAIDコントローラーを搭載するといったスペック面を前面に押し出したマザーも多いが、往々にしてこうした付加機能は使わずに放置されることが多い。単純な付加機能よりも前述のヒートシンクやコンデンサー等の工夫をメインに見るべきだろう。
そしてもう1つ、オーバークロックで楽しみたいならオーバークロッカーをターゲットにしたハイエンドマザーを狙うのがオススメだ。安価なマザーでもオーバークロックは可能だが、ハイエンドマザーと較べると設定項目が露骨に少なかったり、チップセット等の冷却機構が簡素であるため発熱が問題になりやすい。CPUの極限を攻めたければ、よいマザーを選択しよう。
さて、マザーの見かたが分かったところで、いよいよ最新チップセットの“今どき”を解説することにしよう。チップセットはインテルとAMDという双璧に加え、NVIDIAという“第3勢力”の存在も大きい。
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