週末見るコンテンツはコレ★ 第32回
【週末見るコンテンツはコレ★】
もう、逃げるだけなんて時代おくれ! 撃って蹴って一本背負い!! のゾンビにまつわる映画3作品
2008年03月21日 23時24分更新
もうすぐ春です。生モノが腐りやすくなる季節です。ということで、今回のテーマは「ゾンビ」。恐怖・緊張感・高揚感、さまざまな恐怖が体験できる傑作シリーズ「バイオハザードIII」がついに登場! そしてロブ・ゾンビ監督の「マーダー・ライド・ショー2」、花くまゆうさくの漫画を浅野忠信・相川翔が演じた「東京ゾンビ」の3タイトルを紹介する。
ついに動き始めたアリス計画の全貌が明らかになる!
サバイバルホラー第3弾!
「バイオハザードⅢ」
バイオハザードⅢ デラックス・コレクターズ・エディション
DVD
発売日:2008年3月19日(発売中)
価格:4179円
発売:ソニー・ピクチャーズエンタテインメント
http://www.sonypictures.jp/
「マリオ」や「ストⅡ」の例を出すまでもなく、ゲームが面白いからって映画も面白いとは限らない。というよりもゲームの映画化にまともな作品は少ない。ほぼ全滅と言ってもいいかもしれない。
死屍累々の殺伐とした世界における奇跡的な成功例が、この「バイオハザード」シリーズだ。もともとがゾンビ映画に強い影響を受けているという幸せな設定であるとはいえ、完成度が毎回尋常じゃなく高い。さらにゲームのストーリーをそのままなぞるのではなく、基本設定のみを活かしてオリジナルストーリーを紡いでいる姿勢も素晴らしい。ゲームファンだけのマーケットで小さくまとまらず、全人類にゾンビ映画の“今”を届けようとする心意気が映画ファンの胸を打つ。
巨大企業アンブレラ社が引き起こした生物災害(バイオハザード)により、人類は壊滅的な打撃を受けた。地上では僅かな生存者たちと、人間を食料とするアンデッドたちが壮絶な闘いを繰り広げるなか、地下に潜んだアンブレラ社は「アリス計画」なる行動を開始していた。果たして人類の行方は……。
切れ味鋭いアクション、そして予想を超えるショッキングなシーンで幕を開ける。つかみはOK。ゾンビ映画好きとしては見逃せない、殺戮シーンも新機軸を打ち出している。これまでは閉塞した空間でのジメジメした雰囲気で物語が進んだが、本作はカラッと晴れ渡った砂漠でエクストリームな大殺戮ショーが繰り広げられる。
ガンアクションあり、カーチェイスありの、「ゾンビ」ミーツ「マッドマックス/サンダードーム」といった趣。ホラー色は影をひそめ(といってもかなりグロい)、手に汗握るアクションテイストが強く押し出されている。ホラーもアクションも大好物の筆者は非常に楽しめた。
日本ではシリーズ最終作的なプロモーションを行なっていたが、本作を見る限りではまだまだ続きそう。さらなる進化にも期待したい。
なお、バイオハザードⅢ単体のBlu-rayディスク版はないが、前2作を含む3作品をBD3枚に収録した「Blu-ray バイオハザード トリロジーBOX」(1万2800円)も発売されている。
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